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2015年04月30日(木)

初心者でもわかる財務分析|3ステップでわかりやすく徹底解説

経営ハッカー編集部
初心者でもわかる財務分析|3ステップでわかりやすく徹底解説

スクリーンショット 2015-04-30 21.43.56 財務分析と一言聞いただけでは難しいものであると感じるかもしれません。しかし、基本的には利益、費用、資本についての理解の延長線上です。それぞれの財務諸表では何を表しているのか、会社のどんな情報を知りたいのかを考えることが財務分析です。財務分析は意外と単純です。早速見ていきましょう。

1)財務分析とは

1. 目的
財務分析とは、財務諸表に基づきその会社の収益性、安全性、生産性、成長性を測る方法です。特に収益性と安全性は現在の会社の状況を理解する上でとても大切です。会社の現状を理解することで主に投資に役立てることができます。
2. 財務諸表
財務諸表は株主等に会社の状況を正確に報告するというところに大きな目的があります。貸借対照表、損益計算書等の種類があります。財務分析は財務諸表の数字から行うため、これらの理解が必要となります。 ・貸借対照表(Balance Sheet:B/S) 貸借対照表は会社や組織の資産、負債、純資産を表したものです。これは決算時など貸借対照表を作成した時点での資産、負債、純資産の額を表しています。例えば決算時に作られたものであれば、決算日時点での資産や負債の額を表しています。資産は会社の直接的な財産となるもので、流動資産、固定資産、繰延資産の3つに分けられます。負債は流動負債、固定負債の2つです。純資産は資本金、資本剰余金、利益剰余金、その他に分けられます。 ・損益計算書(Profit and Loss Statement : P/L) 損益計算書は会社や組織の損失と利益を表したものです。これはある一定期間の損失と利益を表しています。例えば決算時に1年間の損益を表したものが代表的です。P/Lではある期間の売上、費用等から総利益、営業利益、経常利益が計算され、最終的にその期間の純利益を算出します。

2)収益性の分析

1. 目的

会社がどの程度利益を上げているのか、売上と費用のバランスはどうなのかを確認します。売上が大きくても利益が小さいと会社は潰れてしまいます。
2. 総資本利益率(ROA)
会社には資本金が存在します。この資本金の全額を利用して、会社がどのくらいの利益を出しているのかというものが総資本利益率です。総資本利益率を出すことにより、会社がどれくらい効率よく利益を上げているのかがわかります。 ・売上高利益率 売上高利益率とは、売上に対する利益の割合のことです。よって、利益/売上高で求められます。売上高利益率は高いほど、安く生産し高く販売している証となります。利益に関しては総利益、営業利益、経常利益等それぞれの利益毎に売上高利益率は求めることができます。 ・総資本回転率 基本的に資本は資金として会社に役立てられます。資金は設備投資や商品となり、売上が上がることにより資金の額が増え、新たな資本・資金となります。この回転は始まりの資金が少なく、売上が多いほど効率は良いということになります。回転率が高いほど、効率は良いと言えます。総資本回転率は売上高/総資本で求めることができます。 ・総資本利益率 総資本利益率は売上高利益率*総資本回転率で求められます。つまり、利益/総資本で求めることが出来ます。売上の中にどの程度利益があるのかと資本に対しどの程度売上があるのか、ということから資本に対しどの程度利益を上げているのかを計算するのが収益性の分析です。

3)安全性の分析

1. 目的
安全性は資本と負債のバランスを比較することにより分析することができます。資本よりも負債の方が大きいという会社は安全性が低いと言えます。流動比率により短期的な安全性を測ります。
2. 流動比率
会社の短期的な安全性をみる方法は流動比率にあります。流動比率は流動資産と流動負債の金額の比較により算出されます。どちらも1年以内に動くものなので、短期的な安全性を測る材料となります。流動比率は流動資産/流動負債により求められます。流動負債よりも流動資産の額の方が上回っていると、短期的な支払能力はあるということになり流動比率は100%を超えます。反対に流動負債の方が上回っていると、短期的な支払能力に問題があるということになります。

4)まとめ

いかがでしたでしょうか。P/LやB/Sの数字を見ることによりその会社の経営状況がわかってしまいます。それぞれの財務諸表単体でも表面上は読み取ることが可能ですが、その会社の本当の状況は財務諸表を組み合わせて見ることにより理解が深まります。財務分析の初心者にとっては数字の計算方法を覚えることよりも、その会社のどんな情報を知りたいのかが重要となります。

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