税理士が今後生きのこるためにすべきこと
税理士が今後生きのこるためにすべきこととは?
税理士の登録者数は平成27年10月末現在で75,601人となり、税理士数の増加による競争激化やネット集客等により顧客獲得の難化にともない、単価も下落の一途をたどっています。
上記状況から、税理士は以前より生き残るための努力をし、差別化することが必要になります。
税理士が今後生きのこるためにすべきことの例示として下記が考えられます。
1.競合が少ない専門分野(国際税務、相続税、組織再編税制、連結納税等)をつくる。 2.様々な営業手法を駆使し、複数の顧客獲得ルートをつくる。 3.出版、セミナー等でブランディングをする。 4.創業補助金、融資、経営コンサルティング等の税理士の付随業務の支援を行う。
以下でそれぞれを詳細に説明します。
①競合が少ない専門分野(国際税務、相続税、組織再編税制、連結納税等)をつくる
税理士であれば、だれでも記帳や標準的な所得税申告書、法人税申告書、消費税申告書の作成はできます。
そのため、税理士の中で競争に打ち勝つには、競合が少ない専門分野を持つことが必要になります。専門分野があると、圧倒的に有利に顧客獲得でき、報酬単価も通常の税務報酬より高くなります。
一般的に、国際税務、相続税、組織再編税制、連結納税等は難解であり、これらの分野に詳しい税理士は重宝され、競合も少ないため、これらの知識を身に付けると他の税理士より有利になります。
②様々な営業手法を駆使し、複数の顧客獲得ルートをつくる
営業手法として、訪問営業、ダイレクトメール、電話営業、広告の掲載、HP作成、ブログを書く、他士業と提携する、金融機関と提携するなどがありますが、様々な営業手法を同時に駆使し、一つの営業ルートに頼らず複数の営業ルートを作ることが、継続的に安定して顧客を獲得することにつながります。
③出版、セミナー等でブランディングをする
多数の税理士と差別化するには、出版、セミナー等でブランディングをすると潜在的顧客や同業の税理士から一目置かれる存在になります。出版した専門分野で第一人者になると、当然その専門分野の仕事の依頼は増加するでしょう。
④創業補助金、融資、経営コンサルティング等の税理士の付随業務の支援を行う
申告書作成ソフトやe-tax等が発達した今、その気になれば、税務を詳しくない方でも申告書の作成ができるようになり、今後その傾向に拍車がかかるでしょう。
そのため、税理士が生き残るには、単なる記帳、申告書の作成だけでなく、節税サービス、内部管理体制の整備、創業補助金や金融機関の融資や投資家の紹介等を行い、資金調達のアドバイス、事業計画書や資金繰り表や経営改善計画の作成支援など、プラスアルファのサービスを顧客に提供することで顧客の満足度を高めることが顧客の維持増加につながるでしょう。
まとめ
これまでみてきたように、税理士が今後生きのこるためには、専門分野及び営業手法で差別化することが重要であることがわかります。