経営者なら知っておきたい!中小企業・小規模事業者向けの補助金・助成金まとめ
補助金・助成金とは?
一般的に、中小企業の資金調達は、大企業より大変だと言われています。そのような中小企業を手助けする「補助金・助成金」があるのをご存知でしょうか?補助金と助成金は、申請をすることで国から受け取ることのできる、返還不要のお金です。補助金は、申請後審査に通過しなければ受け取れないお金で、助成金は要件を満たしたものであれば、原則だれでも受け取れます。
今回は、中小企業が利用できる補助金や助成金をいくつかご紹介します。自社に適用できるものがあるかもしれませんよ。
ものづくり補助金、創業補助金、小規模事業者補助金等の各種制度
1.ものづくり補助金
経済産業省中小企業庁による補助金で、正式名称は「ものづくり・商業・サービス革新補助金」といいます。中小企業の国際競争力強化を支援し、新たな事業を創りだし経済活性化の実現を目指すための補助金です。
採用件数は、一年度につき100件程度。例年公募期間は4月上旬から6月上旬までとなっています。また、例年6月~7月下旬ごろに、前年度の補正「ものづくり・商業・サービス革新補助金」の公募が開始されます。 補助事業期間や補助金額などが年度により若干異なるので、中小企業庁のホームページを確認するようにしましょう。
<参考> 経済産業省中小企業庁 経営サポート「ものづくり(サービス含む)中小企業支援」
2・創業補助金
新たに創業する人や、第二創業を行う方に対して、その創業に要する経費の一部を助成する補助金です。第二創業とは、既に事業を営んでいる事業者がその業態の変更をしたり、新たに別の事業に進出したりすることなどを指します。この補助金制度は、新たな需要や雇用の創出を創り、経済を活性化させることを目的としています。
また、創業補助金は2種類あります。
- 創業促進補助金-新たなニーズや雇用を興す、創業を応援する補助金
- 第二創業促進補助金-事業承継後の新事業・新分野への展開計画に対する補助金
この補助金は、例年4月初めから下旬にかけて募集されます。審査に通過した事業所のみが補助金を受けることができます。ちなみに、平成28年度の応募総数2,866件で、採択総数136件でした。倍率は何と約21倍!しっかりとした事業テーマを練り、事業計画書を作る必要がありますね。 補助金額の範囲は100万円以上~200万円以内で補助率は2/3です。
<参考> 創業時に知っておきたい補助金獲得のための勘所|「創業補助金」申請まとめ <参考> 平成28年度創業・第二創業促進補助金
3.小規模事業者補助金等の各種制度
小規模事業者の定義は、「中小企業基本法」で定められており、定義は次のようになります。
- 製造業その他:従業員20人以下
- 商業・サービス業:従業員 5人以下
ここでは、小規模事業者が利用できる補助金をご紹介します。
・小規模事業者持続化補助金 商工会が実施している補助金で、商工会会員でなくても応募できます。 商工会・商工会議所のアドバイスを受けて経営計画を作成し、それに沿って販路開拓に取り組む事業者へ、上限額50万円で、費用の2/3を補助する助成金です。 例年5月ごろに公募が開始されます。また、前年度の補正の小規模事業者持続化補助金は、2月下旬ごろに公募が始まります。詳しくはホームページを確認するようにしましょう。
なお、以前は小規模事業者活性化補助金制度もありましたが、現在は廃止となっています。
<参考> 日本商工会議所 小規模事業者持続化補助金
<参考> 全国商工会連合会
厚生労働省や中小企業庁等の国や自治体等
ここでは、上記以外の国や地方自治体の補助金・助成金等をご紹介します。
1.キャリア形成促進助成金
従業員に対して、仕事上で必要な知識、技能を修得させた企業に支給されます。助成メニューは「雇用型訓練コース・重点訓練コース・一般型訓練コース・制度導入コース」の4種類があります。 <参考> 厚生労働省 キャリア形成促進助成金
2.高年齢者雇用開発特別奨励金
雇入れ日の満年齢が65歳以上の離職者を、1週間で20時間以上の労働者として雇い入れて、1年以上継続して雇用する場合に助成されます。 <参考> 厚生労働省 特定求職者雇用開発助成金
3.地域雇用開発奨励金
雇用機会が特に不足している地域で事業所の設置し、その地域に居住する求職者を雇い入れる場合助成されます。1年毎に最大3回支給されます。 <参考> 厚生労働省 地域雇用開発奨励金
4.商店街・まちなかインバウンド促進支援事業
これは、中心市街地で外国人観光客の消費を取り込むために行う環境整備に対して支援です。 <参考> 経済産業省 商店街・まちなかインバウンド促進支援事業
情報収集に役立つサイト等
最後に、事業者の補助金や助成金情報のサイトをいくつかご紹介します。
1.ミラサポ 未来の企業★応援サイト
https://www.mirasapo.jp/subsidy/ ポップなネーミングですが中小事業庁委託事業として、中小企業や小規模事業者をサポートするサイトです。
2.経済産業省中小企業庁
http://www.chusho.meti.go.jp/ 補助金・助成金の公募だけではなく、白書・統計情報提供を閲覧することもできます・
3.厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/ 特に、雇用や従業員に対する助成金の情報を知りたい時に役立ちます。
まとめ
今回は、事業者への補助金・助成金についてご紹介しました。細かく探してみると、実に様々な補助金・助成金があることがわかります。これを利用しない手はありませんね!自社の業態や事業内容に合わせて、補助金・助成金を上手に活用してみて下さい。
常に情報アンテナを張り巡らせておくことで、有益な補助金や助成金の情報を得るように心がけておくとよいでしょう。