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2018年03月05日(月)

二重入力にさようなら!活用シーンでみるfreee×kintone連携プラグインの解説

経営ハッカー編集部
二重入力にさようなら!活用シーンでみるfreee×kintone連携プラグインの解説

2018年2月に、クラウド会計ソフトのfreeeと、サイボウズ株式会社が提供するデータベース型のクラウドサービスkintone(キントーン)が連携したニュースリリースに関する記事を経営ハックに掲載し、2つの異なるクラウドサービスである、クラウド会計ソフトfreeeと、サイボウズkintoneが、プラグインと呼ばれるツールを使用して連動できることの意義についてご紹介しました。

どこがすごい?freee×kintoneのニュースリリース、解説します

freee がサイボウズと提携、「kintone」とプロダクト連携。スモールビジネスのバックオフィス業務をシームレスにクラウド完結へ

今回の記事では現場の「細かいけれどインパクトの大きな」悩みをご紹介して、このfreee×kintoneの連携によって担当者の皆さまの業務がどんなふうに変わるのか、より具体的な活用シーンを例にご紹介します。

お困りの事例:取引先の表記の一貫性を間違えると一大事に(freee、kintone それぞれで取引先マスタを管理している場合)

Aさんは、顧客であるアイウエ商事に見積もり書を提示することになりました。 Aさんの勤務先ではkintoneを使って自分たちで作成した見積もり書アプリを使って、顧客に提出する見積りを管理しています。(注:データベース型クラウドサービスであるkintoneは、一つの業務を行う手続きを「アプリ」と呼びます)

Aさんはkintoneアプリ上で顧客情報を検索して、担当者名・電話番号・住所などの項目を自動入力し、見積もり書を完成させました。

商談は無事に進み、アイウエ商事に請求書を発行することになりました。Aさんはこの請求書の情報をもとに売上伝票を作成しまし、それを売上情報としてfreeeに取り込みます。

しかし、気になるメッセージが表示されました。; 「新規で登録される取引先・取引先:株式会社アイウエ商事」とあります。

これは、新しい取引先と初めて取引をしたときに表示される画面です。…おかしい、アイウエ商事さんとは何度も取引をしていたはずだ。

気になったAさんはfreeeの標準機能である売掛レポートをチェックしてみました。

すると、アイウエ商事さんと思しき企業が「株式会社アイウエ商事」と「(株)アイウエ商事」の2つ登録されていました。

なんてこった…Aさんは売上情報を修正する羽目になりました。でも、会社名を略称で入力してしまう会社ってアイウエ商事だけじゃないかもしれない。これまで顧客ごとに作っていた売上レポートは正しかったのだろうか…。青ざめたAさんは取引先情報の一覧をチェックしはじめました。

解説:顧客情報を上手に管理するには (freeeとkintone の取引先マスタが連携できている場合)

業務で取り扱う情報のなかには、お客様情報(社名)や、商品情報のように、一貫した表記が求められるものがあります。

もしお客様の社名に一貫性がなかったらどうなるでしょう?

  • アイウエ商事株式会社
  • アイウエ商事 株式会社
  • アイウエ商事(株)
  • アイウエ商事(株)

…同じアイウエ商事さんでも、スペースを入れたり、カッコを全角半角変えたりするだけで、会計システム上では違う会社と認識されてしまうことがあります。身近に「サイトウ(斉藤・斎藤・齋藤)さん」がいる方は、この問題の重要度がうっすらわかるはずです。

これを防ぐために、顧客マスターや商品マスターといったマスターデータという仕組みが登場します。あらかじめ決められた顧客名・商品名しか使えない、という仕組みです。 ExcelのVLOOKUPだよ、と言えば伝わる方もいるかもしれません。

自由入力にせず、選択肢の中から選ばせる、という方式です。

ただ、別々のシステムであるfreeeとkintoneが連携したとき、それぞれのシステムでこの選択肢(マスター)を用意していると、話はややこしくなります。

2つのマスター間で表記が違ったり、片方にしか無い顧客名があったりすると、Aさんが直面したような、「同じお客さんなのに別々に集計されてしまう」といった問題が発生します。

そのため、2つのシステムのマスターは完全に一致している必要があります。どうやればよいでしょうか?

一番原始的な方法は、新しい顧客や商品をマスターに登録する際は、必ず2つのシステムに入力する、というやり方です。でも、ミスタイプなどで簡単に2つのマスターは別のものとなりかねません。

これを防ぐためにfreee×kintoneを連携させるツール(プラグイン)のなかに、マスターデータの連携という機能があります。freeeに登録されているマスターデータをすべて自動的にkintone側のマスターとしてコピーするのです。

これで、入力したデータが矛盾する、というエラーに悩まされることも、2つのシステムのマスターデータを比較・整理・修正、という細かくてミスの多い作業をする必要もなくなりますね! 2つの別のクラウドサービスが、まるで1つのサービスのように使えるようになりますよ。

まとめ:上手に業務を組み立てれば、二重入力にさようなら!

理想論として、会計に関わる全ての業務を1つのシステムで行えば、業務の効率が飛躍的にアップするはずです。でも、すべての業務を想定したシステムは高価だったり、使わない機能があって割高に感じたりすることもあるでしょう。

現実的には、既存のシステムのカスタマイズをしたり、業務をシステムにあわせたり、Excelなどの表計算ソフトを駆使して、何とかやりくりする、という事業所が多いでしょう。

そういうときに、freeeとkintoneといった、比較的安価で容易に導入ができるような複数のサービスを土台にして、連携プラグインといった便利ツールを活用することで、巨額の投資をしないでも、業務を何とか効率よく進めることができる、ということをぜひ、知っておいてください。

freeeとkintoneの機能連携には、「2システム間の取引先連携」「勘定科目・品目・部門といったマスターの連携」「収入・支出の取引登録の連携」といった機能があります。

いずれも、実業務をしているうえではメチャクチャよく使う(無いと不便)ものですが、こういった記事でメリットを力説するのは限界があります。きたる2018年3月13日(火)に、freeeとサイボウズが主催する、「kintone×freeeを活用したバックオフィス業務の圧倒的改善セミナー」が開催されます。入力作業というのは多少非効率な作業であっても、入力スピードを高速化することで、対応できてしまったりして、業務効率化ができていなかったりします。 早く百聞は一見にしかず、ということでこういった場を利用して、誰もがミスなく便利にできるよう、業務効率化を検討されてはいかがでしょうか?

サイボウズの企業理念は「チームワークあふれる社会を創る」ことです。自社の業務に必要なシステムを開発の知識がなくても誰でもかんたんに作れるクラウドサービスのkintone(キントーン)をはじめ、企業の業務改善を支えるセキュアなクラウドサービスを提供しています。

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