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2018年10月02日(火)

「税理士って資格を持っていれば誰に頼んでも同じなんじゃ…えっ違うの!?」freeeの税理士検索サイト担当者に訊いてみた

経営ハッカー編集部
「税理士って資格を持っていれば誰に頼んでも同じなんじゃ…えっ違うの!?」freeeの税理士検索サイト担当者に訊いてみた

会社を興して経営し始めると、どこかのタイミングで「税理士さんに助けてほしいなぁ」と感じることがあるはず。税理士さんがいれば助かるのはわかっているし、助けてもらえば自分は本業に集中できるのも重々承知していても、一歩を踏み出せないのは脳裏のどこかで「どうやって探せばいいんだ?費用はおさえたいけど、安けりゃいいってものでもないし…」という気持ちがあるからではないでしょうか?

「いい税理士と巡り合いたい!その方法とかコツを知りたい!」

ってお悩みの方、税理士検索freee担当の西川恭輔(パートナー事業部 税理士検索freeeプロダクトマネージャー)にその辺の事情を根掘り葉掘り訊いてみましたよ。

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Q そもそも、良い税理士探しってどうして重要なの?

A 税理士が事業に及ぼすインパクトはどんどん大きくなってきているから

なぜ良い税理士探しが大切なのかを整理するため、まずは税理士の役割についてざっくり理解しておきましょう。税理士法の第1条では、税理士の使命は下記のように定められています。

第一条 税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそつて、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。
参照:http://www.houko.com/00/01/S26/237.HTM

上記をもう少しかみ砕いて説明すると、「企業または個人の普段のお金の使い方を正しく記録し、国に治めるべき税金を正確に申告するサポートを行うこと」となります。
日本に住んでいる以上、税金を国に支払うことは国民の義務ですが、税金はいくら利益を得て、そのうちいくら使ったのかというお金の流れを正確に記録することではじめて算出できます。そのためのサポートを行うことが税理士の役割といえます。

お金の流れをきちんと記録できていないと、申告・納税のタイミングで把握していなかった多額の税金を納税しなければならなくるなどのリスクがあるので、税理士に依頼をすることでそういった事態を防ぐことが期待できます。

また、近年ではITの進化により、経理業務を効率化しリアルタイムで経営を把握することも比較的可能になってきているため、税理士に対してこのような経理業務フローの最適化や経営判断のためのデータ整理を期待する方も増えてきています。
経理業務フローの整理には、事業内容や業種ごとに深い理解がもとめられますし、フローに合わせて経理業務を最適化し、お金の流れをリアルタイムで把握することにも高い専門性が求められます。そのため、税理士にこれらの実行支援の役割を期待する方が増えているのです。

税理士に対する期待が強まっている背景には、「黒字倒産の数の多さ」と「ITの進化」の2点があげられると考えています。驚くことに、日本で倒産する企業の半分は黒字倒産だというデータもでており、資金の流れをリアルタイムで管理することが経営に与えるインパクトは大きいことがうかがえます。
またITの進化により、昔に比べると経営状況をリアルタイムで把握するコストは着実に下がってきており、以前は一部の大企業だけしかできていなかったことも、スモールビジネスでも十分に対応が可能になってきています。

だからこそ、税理士選びは大切であり、価格の安さだけで安易に決めてしまうと、申告・納税のタイミングで把握していなかった多額の税金を納税しなければならなくなったり、自社の経営状況の把握が後手後手になって対応策が練られずに手遅れになったりと、事業にとって大きな機会損失となるリスクがあるといえます。

 

Q 税理士って同じ資格だし、誰に頼んでも同じだと思っていたけど違うの?

A 実は税理士によって、得意苦手のジャンルがあります

税理士業界は少し特殊な業界で、平均年齢が約63歳とかなり高く、IT化もまだまだ途上の業界です。しかも、税理士資格の取得には、税理士試験に合格するケースの他に、国税従事者(国税庁・国税局・税務署に努めている方)として23年以上従事することで取得できるケースや、公認会計士や弁護士が無試験で取得するケースもあり、税理士ごとの得手不得手はけっこう違うものです。

また、上述したように経理業務を自動化しリアルタイムでお金の流れを把握するには、業種や業務ごとにも高い専門性が求められるため、各業種・業務に特化した税理士を探すことも重要です。

例えば、飲食事業をおこなう企業であれば、実際に飲食業務での税務を担当したことのある税理士のほうが、POSレジ(エアレジやユビレジなどのクラウドレジシステム)の活用や、業界独自のお金の流れを理解した業務フローを設計することが期待でき、より業務効率の高いアドバイスが得られます。

業務内容においても、事業の経理業務の内、記帳業務をすべて税理士に代行依頼する記帳代行や、社内で経理業務を完結させる自計化指導、海外展開にあわせた国際税務の対応など様々なパターンがあり、それぞれの業務で得意とする税理士が別のケースもあります。事業の内容に合わせ、相性のいい税理士選びができれば、より事業の経営にはとても大きなプラスになるのです。

上記のような判断基準のほかにも、もし依頼している税理士が合わないとなった時にもう一度探しなおすのも大変なので、長期的な関係を築けきやすいかという意味で”性格的な相性””仕事に対するスタンス”なども重要な要素です。性格的な相性でいうと、きびきびしたタイプがいいのか、カジュアルな雰囲気がいいのかなど、やはり人によって異なってくるでしょうし、仕事のスタンスに関しては連絡時の返信の速さや、どこまで自社のビジョンに共感し、寄り添ってくれるかなどのスタンスをきちんと確認しておくことで後々で失敗のリスクを軽減できます。

 

Q 税理士探しは軽々しく行ってはダメと分かったけど、ではどう探せばいいの?

A 税理士探しは大きく3つのパターンがあります

税理士探しには、大きく3つのパターンがあります。

  1. 他者からの紹介(知人や銀行、保険の営業マンなど)
  2. 税理士検索サイト
  3. 税理士紹介サービス

それぞれを詳しく説明しますと、

1.他者からの紹介(知人や銀行、保険の営業マンなど)
既存の人脈から税理士を紹介してもらうパターンです。自分の求める税理士像にマッチした方を紹介してもらえるのであれば、この方法で問題ありません。ただ、既存の人脈に左右されるので、納得できる税理士と出会えるかどうかは運次第ではあります。

2.税理士検索サイトから探す
ウェブサイトで自力で税理士を探すパターンです。最近はたくさんの税理士検索サイトが存在しているので、実際に検索してみることで相場感やどんな税理士が自社の事業に合うのかを把握できます。ただし、掲載している情報だけで判断することは難しい側面もあるので、実際に契約を決める前に一度直接話をしてみて判断するケースが多いです。
なお、検索サイトにも様々な特徴がありますので、特徴を認識した上で活用することがおすすめです。freeeでは税理士検索freeeというサービスを実施しており、freeeの活用実績がある税理士がわかるようになっているのが強みです。

3.税理士紹介サービスを使う
税理士紹介サービスとは、税理士選びにノウハウを持った仲介者に税理士を紹介してもらうパターンです。基本的に無料サービスが多いため、自分で探す時間がない方は依頼してみるのがいいと思います。

ただし、無料のサービスゆえに仲介業者と税理士がビジネス関係にあることも多く、紹介サービスごとの特徴をきちんと把握して依頼することが重要です。例えば、freeeが無料で行っている税理士紹介サービスに関しては、freeeの活用実績が豊富な税理士をご紹介しております。

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Q 税理士を探すとき、何に注意すべき?選び方のポイントは?

A 自分が求める条件を事前に整理しておくことが大切です!

税理士選びで大切なことは、自社が求める税理士像をできる限りしっかりとイメージすることです。税理士に求めることが、「自社の事業に関するノウハウを持っている」なのか、「性格や仕事のスタンスが近い」なのか、「価格が安い」なのかなど、様々な条件をイメージすることで絞り込みも簡単ですし、いざ話す際にも抑えどころが明確になります。

下記は求める条件の一例ですが、様々な条件があるので優先度もイメージしながら整理すると税理士探しもスムーズにいくかと思います。条件のイメージがつかなければ、様々な税理士検索サイトを見てみて、実際に条件を絞り込みながらイメージをつけてみるのもおすすめです。

  • 自社の業種に特化した税理士がいいか
  • 依頼したい業務は、経理・税務を最適化したいのか、それとも経営コンサルのような役割を求めるのか
  • 直接会って話したいのか、テレビ電話などのコミュニケーションで時間や場所を選ばずスムーズなやりとりを望むのか?
  • ITツールに関してノウハウを持っていてほしいか
  • 海外企業との取引を行っており、国際税務に精通していることが必要か
  • 上場を見据えているか否か

Q いよいよ税理士を決めるときに気を付けるポイントは?

税理士を決める際には、やはり「一度会ってみる」ことをお勧めします。結局どれだけ税理士にスキルがあっても、性格の相性や仕事のスタンスがあわないと一緒に働くことが大きなストレスになりえます。近年はTV電話なども発展しているので直接会うことが難しい遠方の税理士でも簡単にミュニケーションをとることができます。

余裕があるなら、複数の税理士と直接話してみて比較をできると、よりしっかりと相性を判断できるので、税理士選びに失敗してもう一度探し直しとなる可能性も減ります。

また、実際に税理士と話をする時には、税理士側の関係者や各メンバーの役割もきちんと確認しておきましょう。税理士とは相性がよさそうだから契約したけど、普段の業務の窓口は別の担当者だったということもあるので、普段の窓口となる方がだれか確認し、その方との相性を確認することが重要です。

 

Q 税理士選びが大事だとよくわかりました。freeeには税理士を検索できるサービスがあった気がするんですが、今もありますか?

はい、実は8/27に「税理士検索freee」という税理士・社労士を簡単に探せるサイトのリニューアルを行いました!
大きくは4つの特徴ありますので簡単にご説明させていただきます。(なお、弊社では税理士・会計士・社労士・行政書士・中小診断士などの経営を助けるパートナーの皆さまをアドバイザーと表現しておりますので、以降はアドバイザーと表記させていただきます。)

1.税理士検索機能と税理士紹介サービスの両軸からアドバイザーを探せる
税理士検索機能だけでなく、税理士紹介サービスも併用で提供しておりますので、自分で税理士を探したい方は検索機能を、自分で探す時間がない方は税理士紹介サービスを、それぞれ無料で活用いただけます。

2.きめ細やかな絞り込み機能や、税理士の特徴が一目でわかるデザイン
税理士検索freeeの他社にあまりない特徴として、自社の住所まで訪問可能なアドバイザーを簡単に検索できるため、アドバイザーの所在地に縛られずに自社にあったアドバイザーを探すことができます。また、アドバイザーの詳細ページを見ていただくと、できることとできないことが一目でわかるデザインになっているため、強みと弱みが簡単に判断できます。

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※上記のように、できる業務とできない業務が一目でわかるため、アドバイザーとの相性を簡単に判断可能です。また、業務内容のほかに業種や特徴なども同様に一目で判断がつきます。

3.税理士の探し方の勘所などを記事としてまとめたWEBメディアの創設
アドバイザーを探す際に、「どんなところに気を付ければいいのか?」「自分の業種ではどんなアドバイザーがいいのか?」などの情報収集をするのはなかなか骨が折れます。税理士検索freeeではそういった方向けに税理士探しを行う上で知りたい情報が簡単に知れるように経理コンパスというWEBメディアの運用を始めました。忙しい経営者や経理担当の方でも、最低限知っておいてほしい情報をまとめ、より税理士探しのハードルを下げることができればと思っています。

4.アドバイザーのfreeeに対する習熟度が簡単にわかる
税理士検索freeeをご活用いただく方は、今の時点では既にfreeeをご活用頂いている方が多い状況です。そのため、アドバイザーの皆さまがどれくらいfreeeを使いこなせているかを5つの星を使って表現しております。星が多いほど、freeeの活用実績が豊富なアドバイザーが多いので、一つの判断基準としてご活用いただけます。

操作自体はとても簡単なので、税理士探しでお困りの方はぜひご活用くださいませ!
税理士検索freeeを使ってみる


【税理士検索freeeに掲載をご検討の税理士・社労士様】
freeeでは、税理士・社労士の皆さまがより本業に集中できるように、集客に関するお手伝いをさせていただいております。もし掲載にご興味のある方は下記をご参考くださいませ。
税理士検索freeeへの掲載方法を見る

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