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2014年09月22日(月)

スマホ時代のスーパーとは?!米国で広がる食品宅配サービス

経営ハッカー編集部
スマホ時代のスーパーとは?!米国で広がる食品宅配サービス

スマホ時代のスーパーとは?!米国で広がる食品宅配サービス

SONY DSC<Photo by Yukiko Matsuoka>

1997年に日本で創設された楽天市場や2000年にオープンした米国発の通販サイトAmazon.com(アマゾンドットコム)が先駆けとなり、この15年あまりでオンラインショッピング市場は急速に拡大してきました。経済産業省の発表によると、2013年の日本国内の消費者向け電子商取引(BtoC)の市場規模は前年比17.4%増の11.2兆円。また、米デジタルマーケティング調査会社eMarketerでは、2014年の世界の消費者向け電子商取引(BtoC)市場が1.5兆ドル規模に達すると予測され、うち北米の市場規模は、全体の32%にあたる4826億ドルとみられています。

このようなBtoC市場の成長の背景のひとつとして、オンラインショップの多様化があげられます。とりわけ、米国では、近年、生鮮食品や加工食品、日用品などを扱う“オンラインスーパー”が広がってきました。

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AmazonFresh

keiehacker_matsuoka140920_2<AmazonFreshのトップページ>

「AmazonFresh」(アマゾン・フレッシュ)は、Amazon.comが運営する宅配サービス。現在、カリフォルニア州南部・カリフォルニア州北部・シアトルの3エリアで展開しています。 年会費299ドルで会員登録すると、地元で収穫された生鮮食品から日用品、家電製品まで、50万点におよぶ商品を、オンラインで注文でき、購入金額35ドル超で、即日もしくは翌朝に指定場所まで無料で配達してもらえます。

Google Shopping Express

keiehacker_matsuoka140920_3<Google Shopping Expressのトップページ>

情報検索サービスの雄Google(グーグル)も、AmazonFreshに対抗する宅配サービスとして、「Google Shopping Express」(グーグル・ショッピング・エクスプレス)を始動させました。現在、サンフランシスコ・サンノゼ・ロサンゼルス西部・ニューヨーク市マンハッタン島で展開され、今後、順次、エリアを拡大していく方針です。

このサービスでは、会員制倉庫型卸売小売チェーンCostco(コストコ)や薬局チェーンWalgreen(ウォルグリーン)、小売デパートチェーンTarget(ターゲット)、書店チェーンBarnes & Noble(バーンズ・アンド・ノーブル)ら大手小売チェーンと提携し、穀物や飲料品、調味料、スナック菓子から、書籍、ファッションアイテムまで、幅広い商品を網羅。オンラインで注文すると即日配送してくれます。

Whole Foods Market + Instacart

オンラインショップや配送チャネルを持たないスーパーマーケットが、即日宅配に特化したオンラインプラットフォームと提携し、宅配サービスに参入する事例もあらわれはじめました。

高級食料品スーパーWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)は、2014年9月、クラウドソーシング型の買い物代行サービスInstacart(インスタカート)との提携を発表。InstacartのウェブサイトやスマートフォンアプリからWhole Foods Marketの商品が“買い物”でき、Instacartを通じて即日で受け取ることができるサービスを展開しようと計画しています。この新サービスは、2014年10月から、テキサス州オースティンとマサチューセッツ州ボストンの一部で試験的に導入された後、ロサンゼルス・ニューヨーク・ポートランド・サンフランシスコ・シアトルなど、Whole Foods Marketが店舗を運営する全米15都市にわたって、順次エリアを拡大していく方針です。

まとめ

いかがでしたか。これらのサービスに共通するのは、ウェブサイトやスマートフォンアプリを活用することで、インターネットにさえ接続できれば、消費者がいつでもどこからでも買い物できる“デジタル”なショッピング環境を整えつつ、配送という“アナログ”なサービスを効果的に組み合わせている点です。デジタルテクノロジーが、最寄品の買い物というごく日常的な行動に変化を与えつつあるという面でも、興味深いトレンドだと思います。

 

 

Text = 松岡由希子

 

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