名店のネットショップに学ぶ経営ノウハウ|手土産選びのアイデア

名店のネットショップに学ぶ経営ノウハウ|手土産選びのアイデアまとめ
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近年、虚礼廃止や経費節約の観点から、クライアントをはじめとする取引先への手土産を控えるむきがありますが、相手への心くばりや気遣いのしるしとして、ときには、手土産を贈るのも有効です。では、贈り先に喜ばれる手土産には、どのようなものを選ぶのがよいのでしょう。事前に相手の好みなどを詳しくリサーチし、それぞれに合ったものを吟味するのが理想ですが、一般的なアイデアとして、以下の3点があげられます。またあなたが店舗経営者になるなら、オンラインショップを運営する老舗や有名店の事例から、あなたのビジネスアイデアにつながるヒントが隠されているのでチェックしてみるといいでしょう。
[目次] ■アイデア1)老舗名店の看板商品 ■アイデア2)日持ちが長く、小分けしやすいもの ■アイデア3)地元の銘菓
■アイデア1)老舗名店の看板商品
羊羹(ようかん)が定番商品として知られる虎屋(とらや)や、豆菓子の老舗である豆源(まめげん)、京菓子の老舗ブランド俵屋吉富、日本茶専門店一保堂など、ブランド力のある老舗の名店で、看板商品を選ぶのが、まずは王道。主要デパートにも多く出店しているので、比較的、入手しやすいです。日にちに余裕があれば、各社の公式オンラインストアや、「老舗通販.net」などの専門ショッピングサイトを利用するのも一法でしょう。
■アイデア2)日持ちが長く、小分けしやすいもの
手土産は、一般的に、賞味期限の長いもののほうが無難。また、会社のオフィスに届ける場合は、みんなで分けて食べてもらいやすいよう、個別包装されているものがベターです。たとえば、ヨックモックの葉巻型クッキー「シガール」、銀座ウエストのリーフパイ、兵庫・芦屋の洋菓子ブランド「アンリ・シャルパンティエ」の焼き菓子、ガトーフェスタハラダの定番ラスク「グーテ・デ・ロワ」などは、個別包装されているので、オフィス向けに適した手土産といえるでしょう。虎屋の「小型羊羹」や、長崎カステラの元祖といわれる福砂屋の「フクサヤ キューブ」のように、定番商品が小型化されたものも、バラエティ豊かに販売されています。
■アイデア3)地元の銘菓
遠方への手土産には、地元ならではの銘菓を選ぶのも妙案です。「白い恋人」(石屋製菓・北海道)、「マルセイバターサンド」(六花亭・北海道)、「かもめの玉子」(さいとう製菓・岩手)、「萩の月」(菓匠三全・宮城)、「青柳ういろう」(青柳総本家・愛知)、「阿闍梨餅」(満月・京都)、「博多通りもん」(明月堂・福岡)など、全国で知られる定番商品のほか、日本各地には、その地域でしか入手できない、知られざる“美味しいもの”がたくさんあります。とっておきのものを選んで贈れば、ちょっとしたサプライズになりますよ。
■まとめ
いかがでしたか? 老舗や名店の事例からあなたのビジネスのヒントになるアイデアは見つかりましたか? また、取引先へ贈る側のお客の立場になると、手土産選びにおいて大切なポイントは、TPO(時・場所・場合)をふまえた上で、相手の立場になって「何を贈れば、喜んでもらえるか」を丁寧に考えること。たとえば、前述のとおり、老舗の高級品を選ぶのも一法ですが、高価すぎる手土産で相手を恐縮させてしまってはNGです。 同じ手土産を同じ相手に何度も贈ることのないよう、「いつ、誰に、何を贈ったか」を記録しておくのも効果的。贈ったときの相手の反応なども記しておけば、今後の手土産選びに役立ちます。ビジネスは需要と供給ですから、一度相手の立場に立って考えることが最大のヒントになるのではないでしょうか。
Text = 松岡由希子