翌年の事業計画を組み立てるときのコツ

会社を運営するうえで大事になってくるのが「事業計画」です。これをするかしないかで会社の経営状況は大きく変わると言っても過言ではありません。そこで今回は、事業計画する際のコツを紹介します。
事業計画とはそもそも何か?
短期・中長期にわたり会社運営の計画を立てるもの
事業計画は数か月先から数年後までの運営方針を決めるものであり、色々な場面で役立ちます。これをしっかり記載しておくだけで、融資を受けやすくなる。あるいは株式会社であれば、株の購入をしてくれる人も増えるので、会社の資金増にもつなげることができるのです。
事業計画が会社の舵とりの役割になる
会社の運営方法も事業計画を基にして進めていく場合がほとんどです。例えば、来年度に1億円の売上を超えると言う計画をしているのであれば、それを達成するために何をやるべきか?というように、ビジョンに沿って事業内容の拡大(縮小)なども決めていくのです。
新しい事業を展開して成功させるために大事
場合によっては、新規事業を行なうか迷うこともあるでしょう。心の中では絶対成功すると思っているけれど、果たして運営が上手くできるか迷う場合も出てくるのではないでしょうか?その際も事業計画を見ることで、判断することができます。例えば新規事業を行なうことで、来期に行なうと書かれた内容を本当にできるのか?あるいは利益を拡大できるのか?と色々な場面から判断することが可能となります。感情で判断するということも少なくなるので、バッチリなのです。
事業計画で失敗しないために
過去5年間の財務諸表の分析をする
まず過去5年間の運営状況がどうだったのか確認することから始まります。例えば、今まで思うような利益をあげることができなかったのであれば、何に原因があるのか突き止めることも重要です。さらに借入金の額も大事になってきます。あまりに膨れ上がっていると、いざ新規事業を行なったとしても維持するのが難しくなります。資産と負債のバランスを見極めることが重要になるのです。
現代に合ったビジネスモデルか確認する
時代によって、ビジネスモデルは変わっていきます。例えば、「今までは既婚者向けのサービスを展開していたけれど、未婚者の割合が増えてきたからターゲットを変える」と言うように臨機応変に対応していかないと、収益も上がりにくいです。世の中が何を求めているのかという「ニーズ」も把握することが重要になるでしょう。
他部署との連携も忘れずに
正直、「経理・財務」だけでは事業計画は立てられるものではないです。そのためには、営業部やシステム関連の部署など、色々な事業部に実情を聞くことも忘れてはいけません。例えば、最近顧客の反応が悪い、あるいはクレームの内容が多い、と言うのであれば、もしかしたら事業計画に無理があるのでは?と判断するきっかけにもなります。実際に現場で起こっている声も事業計画に反映させましょう。すると、より具体的な内容のものが仕上がるはずです。
良い事業計画とは?
誰が見ても分かりやすい計画内容になっている
まず大事なのは、色々な人が事業計画を見るということを頭に入れておかなければなりません。いくら「経理・財務」の人たちが中身を分かっていたとしても、それ以外の人に分からなければ意味がないです。なので数字を見るのが苦手な人でも、容易に理解できる内容に仕上げることが大事になってきます。例えば、専門用語をたくさん使わない。あるいは大事な部分は太字や色付きの文字にして強調するというのも、一つの気遣いです。何に注目すれば良いか分かるように作成するのが大事だと言えるでしょう。
実行できる計画である
いくら事業計画を立てても実行できないものだとそれは単なる「妄想」です。どういう根拠の元で、実現性があるのかを明記しておかなければなりません。自分の会社の規模から世の中の時代の流れなど色々な判断基準を設けたうえで、納得してもらえる資料作りをするのが大事です。
数字を使い具体化してある
数字を具体化すると言うのも、事業計画を立てる上で絶対原則です。文章だけだと「本当にこんなに上手く行くのか?」と疑問視される場合もあります。それを防ぐために、色々な数字を散りばめるということです。例えば、今年度の利益は〇〇円で、借入金が××円だから、事業拡大のチャンスです。と言うように、筋が通った文章を演出するのも、色々な人から納得してもらいやすい事業計画書だと言えるでしょう。
事業計画は会社のビジョンを伝えるために重要
事業には、描いている色々なビジョンがあります。それを実現するために大事なのが事業計画でしょう。実際に思っている内容を具体化していくことで、今まで無理だと思っていたことも叶うきっかけになるかもしれません。色々なことを分析するのはとても大変ですが、事業の運営には大事なことです。長年にわたって事業が拡大していくことを祈っております。