【資金繰り】 わかりにくいからといって、借入金の金利に無頓着ではありませんか?
借り入れをする時について回る金利。金利を知っていると知らないでは、大きな違いが・・。「金利は〇%です」といった数字、文字が小さいので見逃していませんか?塵も積もれば何とかです。慎重に検討しましょう。
1) 金利と利息はどう違うのか
銀行などのパンフレットを見ていると、定期預金など預け入れる場合には「金利〇%」と表記されています。自由ローンなど借り入れる場合の説明にも、「金利〇%」と表記されています。しかし、年に2回普通預金の通帳には「利息」が入金されます。
では、この違いは何でしょう。金利とは、貸借や元金に対する割合や利率のことです。預け入れの場合も借り入れの場合も「金利〇%」と言う表記をします。 利息は実際に支払う額のことを言います。例えば100万円を1年5%の金利で1年借りた場合に、支払う利息が5万円という形になります。その他に「利子」という言葉があります。利息と利子は同じ事柄を表します。預け入れたお金を銀行は預金と言い、郵便局は貯金と言うように、銀行は利息、郵便局は利子という言葉を使います。
2) 元利均等返済の金利
借入金の返済方法は大きく分けて二つの方法あります。その一つが「元利均等返済」です。その名の通り、元金(借り入れた金額)と利息を毎月均等(一定の金額)に支払って返済していく方法です。金利が一定であれば、借り入れた当初も、返済が終わる時期も毎月の返済金額は同じになります。(ただし端数処理の関係で、最初の月は金額が異なる時が多いです。)
計算してみましょう。1,000万円を年利1.2%で借り入れ、金利は固定とします。10年で返済するとした場合、月々の返済額は、約88,500円になります。具体的な借入金額を考えている人は、各銀行にローンのシミュレーションコーナーがありますので利用しましょう。
3) 元利均等返済のメリット
前項で示しましたように元利均等返済は、月々の返済金額が一定であることがメリットです。サラリーマンなど毎月の収入がある程度一定の人は、返済計画が立てやすい返済方法です。
逆にデメリットとしましては、返済期間の初期は元金の返済金額が少ないので、借入金の元金はなかなか減っていきません。利息を含めたトータルの返済額が膨らみます。返済期間が長くなる程その傾向が強くなります。住宅ローンのように、金額が大きく返済期間が長い時は、このことを考慮に入れておいて下さい。
4) 元金均等返済金利
元金均等返済は、文字通り元金を一定の金額ずつ均等に返済していく方法です。先ほどの例で比較しますと、(1,000万円を年利1.2%で借り入れ、10年で返済)月々の返済元金を1,000万円割る120月で、83,333円とします。元金の残高に利息が付きますので、返済開始当初は約93,300円、最後が約83,400円となり、月々の元利合わせた返済金額が変動します。特に返済開始当初の返済額は、元金の返済額がある程度ありますので、元利均等返済方法よりも高額になります。
5) 元金均等返済のメリット
元金均等返済のメリットは、元金の減り方が元利均等返済よりも早いので、利息も含めた総返済金額が少なくなります。先述の借り入れ条件で試算した所、総返済金額で約11,800円少なくなります。(余談ですが、銀行のシミュレーションは何故か元利均等返済方法しか。)