2018年12月10日(月)1ブックマーク

「補助金」でよくある勘違いとは?知っておくべき手順、大切なポイントについて解説

経営ハッカー編集部

中小企業の支援を目的とする補助金や助成金(以下「補助金」)は、条件が適合すれば支援が受けられるものと、条件には適合しても提案内容が優れていなければ支援が受けられない「競争型」とに分かれます。いずれも融資のような返済は発生しないので(例外もあります)、中小企業にとって有効な資金調達手段となります。

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補助金について勘違いしがちなポイント

1)補助金はすぐにもらえる

 国や地方自治体による補助金は、採択されてもすぐにもらえるわけではなく、原則として後払いです。期中に「概算払い」がされるケースもありますが、その場合も、対象になるのはその時点で支払い済みの経費となるのが通常です。そのため、事業に必要な資金は、一旦自社で調達しなければなりません。

2)事業の費用を全額賄える

 補助金の採択が決まっても、その事業にかかる費用の全額を賄えることはまれです。補助金には上限額が設定されている、あるいは「事業費の3分の2を補助」といったように、費用の一定割合を補助するケースがほとんどです。そのため、一部の資金は自社で負担しなければなりません。

3)補助金は一切返済不要である

 補助金は一切返済不要というイメージがありますが、例外もあります。補助金の中には、「補助金事業終了後の5年間に限り、その事業の成果によって得られた利益が特定の限度を超えた場合、その利益の一部を返納しなければならない」といった規定(「収益納付」といいます)が設けられているものがあります。この規定によって実際に返済するケースは少ないものの、規定の有無は確認しておきましょう。

 

競争型の補助金を選ぶときの基本的な手順

 自社に適した補助金を見つけるため、実現したい新商品や新サービスの具体的な構想を立て、その実現に必要な開発費用やスケジュールを明確にしましょう。こうすることで、補助金を絞り込みやすくなります。

 実際に補助金を探す際は、次に紹介するような公的機関が運用している補助金検索サイトを利用するとよいでしょう。いずれも地域や利用目的などの条件を選んで検索できるので、「東京都の設備導入に関する補助金」のような絞り込みが可能です。

 また、現在公募中の補助金だけでなく、公募期間が終了している補助金も確認することをお勧めします。なぜなら、今年度の公募が終了しているのに情報が公開されたままになっている補助金は、来年度以降も繰り返し公募されることもあるからです(ケースバイケースなので、詳細は補助金の担当部署にご確認ください)。

 興味のある補助金を見つけたら、必ず補助金の額を確認しましょう。ポイントは、自社が必要とする額と補助金の額に大きな差がないものを選ぶことです。例えば、設備投資として3000万円が必要なのに、補助金上限が300万円だとあまりに資金が足りません。また、自社が必要なのは300万円なのに、補助金上限が3000万円という場合、採択される可能性が低くなるおそれもあります。一般論ですが、補助金上限が高い場合は、より競合が激しくなると思われるからです(例:より技術水準の高い企業が申込する可能性が高まるため)。

 なお、補助金は公募期間が終了してもすぐに採否の結果が出ません。一例ですが、採択通知まで2カ月以上を要する場合があり、さらにその後、補助金額の適性を確認する「交付審査」というプロセスもあります。この結果「補助事業期間」の開始までに、公募期間終了より3カ月以上かかることもあるので注意が必要です。

 

補助金申請に当たってのポイント

1)公募要領をしっかり理解する

 補助金に応募するときには、補助事業を行う目的や、審査基準など補助事業全般について記載されている公募要領を理解することが大切です。公募要領の中で、特に重要になるのは審査基準です。「審査項目」「評価基準」「審査事項」「評価」など色々な表現がありますが、どの公募要領にも必ず記載されています。採択される可能性を高めるために、内容をしっかりと確認しておきましょう。

 例えば、審査基準に「技術的課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込めるか」といったものがあれば、申請書内でこの審査基準に応えることが基本です。表現は審査基準に沿って「本計画の技術的課題は1.……、2.……であり、その解決方法は1.……、2.……を予定している」「他社の技術と比較して本計画の技術が優れている点は……」とするとよいでしょう。

 このように記述すれば審査委員も評価がしやすく、審査基準に関係する記述が曖昧な申請書と比べて有利と考えられます。逆に、審査基準を意識せずに申請書を作成すると、一部の審査基準に関する記載が漏れてしまったり、不明瞭になってしまったりすることがあります。この場合、事業内容自体は優れていても、高い評価を得られないことがあるので注意しましょう。

2)読みやすさ・分かりやすさが大切

 補助金の審査は、申請書に書かれた文章で評価されます。その文章は審査委員を担う「人」が読むものなので、「読みやすさ」は採否を決める大きな要素となります。とはいえ、プロの小説家のような高度なテクニックが必要というわけではありません。例えば、審査委員が事業の全体像をイメージできるようなものであれば十分です。

 また、審査委員は限られた時間の中で、定められた審査基準に対応する部分を確認しながら、申請書を読みます。そのため、申請内容を分かりやすく伝えるための写真やグラフなどを活用すると効果的です。

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2017年12月19日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

(記事提供元:りそなCollaborare
(執筆:日本情報マート)

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