【年末調整】派遣社員・パート・アルバイトの年末調整書き方と注意点
派遣社員・パート・アルバイトにも年末調整の手続きは必要
今年も年末調整の時期となりました。年末調整は年末の恒例行事となっていますが、最近では派遣社員・パート・アルバイトの従業員も増えてきており、勤務形態に応じて年末調整の扱い方も調整する必要があります。正社員の年末調整は扱っていても、派遣社員やパート、アルバイトの年末調整となると、そもそも必要なんだろうかと思ってしまうかもしれません。
ここでは、正社員や契約社員の年末調整の手続きから、派遣社員・パート・アルバイトの年末調整に必要な手続きまでを、ご紹介したいと思います。師走に慌てないためにも、年末調整の時期が到来する前に、十分に準備しておきましょう。
[目次] ■1)会社員や契約社員の年末調整 ■2)派遣社員・パート・アルバイトの年末調整 ■3)派遣社員・パート・アルバイトの年末調整の書き方
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■1)会社員や契約社員の年末調整
年末調整とは、会社から給与所得を受けている会社員や契約社員が、毎月の給料から天引きされている所得税の金額を、年末に調整する手続きのことです。会社の正社員や契約社員として勤務している人の場合には、会社が毎月の給料から所得税を天引きしており、年末になると所得税額の過不足を調整することになります。年末調整に必要な書類は2枚あり、会社が従業員に渡すのが一般的です。年末調整に必要な2枚の書類は、以下の通りです。
・「平成〇〇年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」 ・「平成〇〇年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」
上記の2枚の書類以外にも、控除の対象となる費用を証明する書類を提出する必要があります。年末調整では、各家庭の事情を考慮してくれる所得税の控除を受けることができます。
所得税控除の対処は下記のものがあります。 ・配偶者や扶養家族の控除 ・保険料の控除 ・住宅ローンの控除等
上記の様に、年末調整では、所得税控除の対象となる費用の書類を提出してもらう必要があります。
■2)派遣社員・パート・アルバイトの年末調整
それでは派遣社員・パート・アルバイトの年末調整の書き方について見てみましょう。一年間の収入が103万円以下であれば、所得税はかかりませんから、源泉徴収されていても年末調整で戻ってくることになります。
派遣社員の場合には、基本的に派遣会社と契約を結んで勤務していますから、勤務先の会社ではなく、派遣会社が年末調整をすることになります。
パートやアルバイトの従業員に関しては、勤務している会社で年末調整の手続きをする必要があります。パートやアルバイトであっても、正社員や契約社員と同様の手順で、毎月の給料から所得税を天引きすることができ、年末に所得税額を調整することになります。年末調整を行なった場合には、12月の給与明細に源泉徴収票を添付するようにしましょう。
会社によっては、派遣社員・パート・アルバイトに対して、源泉徴収票の発行や年末調整をしないことがよくあります。会社でパートやアルバイトの年末調整を行なわない場合には、自分で確定申告をするように教えてあげましょう。実際に勤務している会社で年末調整が行なわれず、自分で確定申告もしないために、還付金を受け取れずに損をしているパートやアルバイトの人は意外と多いのです。
■3)派遣社員・パート・アルバイトの年末調整の書き方
会社により年末調整を行なう場合や、パートやアルバイトが自分で確定申告を行なう場合には、「平成〇〇年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と「平成〇〇年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」の書類に加えて、控除の対象となる費用を証明する書類を提出する必要があります。控除のために提出できる書類は、以下の通りです。
・生命保険料控除を証明する保険会社から送付されるハガキ ・損害保険料控除を証明する保険会社から送付されるハガキ ・個人型の確定拠出年金の掛け金を証明する書類 ・国民年金や国民健康保険などの社会保険料を証明する書類 ・配偶者特別控除に必要な配偶者の収入証明(源泉徴収票など) ・住宅ローン控除に必要な書類(住宅借入金等特別控除証明書、申告書、借入金の年末残高等証明書) ・医療費控除に必要な医療費や交通費などを証明する領収証
■派遣社員・パート・アルバイトの年末調整のまとめ
派遣社員・パート・アルバイトの方であっても、年末調整を行なう必要があります。毎月の給料から所得税を源泉徴収して、一年の終わりに源泉徴収票を添付するようにしましょう。会社で年末調整を行なう場合には、「平成〇〇年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と、「平成25年分 給与所得者の保険料控除申告書兼 配偶者特別控除申告書」の書類を準備し、控除の対象となる証明書類を提出するように伝えておきましょう。
もし会社で年末調整を行なわない場合には、アルバイトが自分で確定申告をするように教えてあげる必要があるでしょう。重要なポイントは、派遣社員・パート・アルバイトであっても、年末調整の手続きをする必要があるという点です。