年末調整がやり直しに?こんなケースに当てはまる人は要注意!
控除対象の内容に変更が生じたら年末調整のやり直しが必要!
年末調整に必要な書類を提出しても、年末調整がやり直しになることがあります。年末の11月中旬になると、「扶養控除等(異動)申告書」と「保険料控除 兼 配偶者特別控除申告書」が配布されますが、記入している内容と実際の金額が一致していない場合には、年末調整のやり直しを求められることがあります。
では、具体的にどのようなケースで、年末調整のやり直しが必要になるのでしょうか。もし年末調整に間に合わなかったら、どうすれば良いですか。ここでは、年末調整がやり直しになるケースとその理由、対処方法についてご紹介したいと思います。
[目次] ■1)年末調整後に事情が変わるとやり直しに! ■2)扶養家族等の人数が変わるとやり直しに! ■3)配偶者の収入が変わるとやり直しに! ■4)保険料の金額が変わるとやり直しに! ■5)年末調整に間に合わなければ確定申告を! ■年末調整のやり直しのまとめ
■1)年末調整後に事情が変わるとやり直しに!
年末に入ると、年末調整に必要な「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と「保険料控除 兼 配偶者特別控除申告書」が配られます。たいていの会社では11月中旬に配布されますが、各自で書類に記入した後、12月初旬頃に回収されます。そのため年末調整をした後で、控除対象の金額や事情が変わってしまうと、年末調整のやり直しをする必要が生じてくるのです。
年末調整がやり直しになるのは、どのようなケースでしょうか。例えば、年末調整をした後になって、扶養家族の人数が変わったり、控除の対象となる配偶者の事情が変わった時などに、やり直しが必要になります。また、生命保険料の金額が変わった時にも、やり直しを求められることがあります。
■2)扶養家族等の人数が変わるとやり直しに!
年末調整が終わってから、結婚して控除対象の配偶者ができた時には、扶養家族の人数が変更になっているため、年末調整をやり直す必要があります。この場合には、配偶者控除の定期用を受けることができるため、税額を軽減することができるのです。
また扶養家族が結婚したり独立するなど、扶養家族の人数が減少した時にも、やり直しが必要となります。このケースでは、扶養控除が減額されるため、所得税額が増加することになります。
■3)配偶者の収入が変わるとやり直しに!
所得税控除の対象となる配偶者の事情が変わった時には、やり直しをする必要があります。配偶者控除では、配偶者の一年間の給料金額に基づいて、控除額が決まる仕組みになっているため、年末になって事情が変わった場合には、年末調整のやり直しをする必要があるのです。
配偶者控除の申請は、「保険料控除 兼 配偶者特別控除申告書」の書類を使用することができます。12月の給料金額は年が明けてから分かることが多いため、1月31日まで年末調整のやり直しをすることができます。配偶者の給料金額によって、所得税の控除額が変わる時には、年末調整のやり直しをするようにしましょう。
■4)保険料の金額が変わるとやり直しに!
年末調整をした後で、保険料の金額が変わった時にも、やり直しが必要となります。年末調整では、生命保険料控除や地震保険料控除を受けることができるため、保険料控除を証明する書類を添付する必要があります。
年末調整をした後になって保険会社からの控除証明を受け取ったり、保険料の金額が変わった場合には、還付される所得税金額に影響しますから、年末調整のやり直しをするようにしましょう。勤務先での12月の年末調整に間に合わなくても、1月31日までやり直しをすることができます。
■5)年末調整に間に合わなければ確定申告を!
勤務先から年末調整の書類が配布され、記入して提出するのは12月初旬になります。年末調整をしてから内容に変更が生じた時には、1月31日までに年末調整のやり直しをするようにしましょう。年末調整のやり直しに間に合わなかったり、勤務先にお願いするのが難しい場合には、どうすれば良いでしょうか。その場合には、自分で確定申告をすることができます。
確定申告は翌年の2月中旬から3月中旬にかけて、申告をすることができます。年末調整が終わってから、生命保険の控除証明書が見つかったり、扶養家族の人数が変わったときなどに、確定申告をすることで所得税の控除を受けることができるのです。勤務先の年末調整に不安がある時にも、確定申告をすることで、所得控除全般の適用漏れを再検証することができます。
■年末調整のやり直しのまとめ
12月初旬に年末調整の書類を提出した後でも内容に変更が生じた時には、年末調整のやり直しが必要になるケースがあります。扶養家族の人数が変わったり、控除対象の金額が変わったときには、年末調整のやり直しをするようにしましょう。
勤務先の年末調整に間に合わなかった時でも、1月31日までならやり直しができますし、個人で確定申告をすることもできるのです。やり直しになってもきちんと申告を行ない、正しく所得税控除を受けるようにしましょう。