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2019年09月04日(水)

[「働き方改革」は業務プロセスの見直しから バックオフィスクラウド活用セミナー②] 出張の「手間」と「コスト」を削減する[AI travel] 株式会社AI トラベル取締役CMO 本間卓哉氏

経営ハッカー編集部
[「働き方改革」は業務プロセスの見直しから バックオフィスクラウド活用セミナー②] 出張の「手間」と「コスト」を削減する[AI travel] 株式会社AI トラベル取締役CMO 本間卓哉氏

 今、企業に求められる最適な業務プロセスとはどういうものなのでしょうか?
 急成長している企業ほど、それに悩んでいるのではないでしょうか。去る2019年6月13日に「クラウドERP freee」と「出張管理システム AIトラベル」の主催で行われたバックオフィスクラウド活用セミナーでは、そういった悩みを解決してくれる最新のバックオフィステクノロジーについての講演がありました。今回はその第2回として、株式会社AI トラベル本間卓哉氏による「出張手配の手間のとコストを削減するツール」AI Travelのご紹介をレポートします。

本間:改めましてこんにちは。本日はお越しいただきましてありがとうございます。株式会社AI トラベルの本間卓哉と申します。
 私は以前ChatWork株式会社のマーケティング部門を立ち上げた者で、2019年1月から株式会社AI トラベルに参画し、今はプロダクトの企画や拡販を務めています。
 今回お話させていただくサービスは「出張手配の手間とコストを削減するツール」というものです。
 私の属する株式会社AI トラベルは「ストレスフリーな移動を通じて最高のビジネス成果を創造する」というミッションの下でサービスを提供しています。

 今、ご参加されている人の中に出張多い人はいらっしゃいますか? 社内に出張の多い部署があるところはございますか?
 私たちの問題意識は「出張の手配処理は何かと大変だ」というところから始まっています。企業に勤める者として出張は身近なことですが、出張の手配や精算などの事務処理には驚く程多くの人の手間がかかっています。出張者は勿論のこと、手配する者・承認する者そして処理をする者といった様々な人々が関わり、日程調整・手配処理そして報告、経費精算といった数多くの業務が行われています。
 ここに500人程からとったアンケート調査の結果がありますが「条件にあったものを探すのに時間がかかる」「旅費規定に沿った宿泊施設を探すのに時間がかかる」「移動手段を調べるのに時間がかかる」といった、手間がかかるポイントについての不満が多く聞かれました。また「立替えの負担が大きい」という意見もありました。そして次に多かった意見が「申請に関わる書類が何かと多い」ということでした。
 ここから見て取れるのは、出張は「行くまで」も「行った後」も多くの手間がかかっている、ということです。

 次が手配に関わるアンケートです。1人の出張手配に30分以上かかっているというのが50%以上、1時間以上というのが28%もあることが分かりました。この作業を、例えば50件やったら50時間以上を費やすことになってしまいます。
 出張手配はどのようにされていますか?という質問をしました。多く上がったのが様々な予約サイトで金額を比較して予約する、というものでした。
 これらのデータから考えると、出張には調べる・手配する・承認するといった様々な手間がかかっていて、それだけでも1時間どころの仕事ではないということが分かってきます。

全ての手配が1つの画面で完了する

 私たちのサービスではこれらの手間を1つの画面で一括で行うことができます。例えば楽天トラベルの取り扱っているホテルやエクスペディアなどの飛行機、さらには新幹線まで一つの画面に集約して調べることができるのです。それがAI Travelの大きな強みです。
 もう一つの強みは値段を気にせず検索することができるということです。色々なサイトを比較してどこが安いか探す人は多いと思いますが、そこには大きな時間が費やされています。ですから私たちは最初から出張に見合った最適な料金を提案することにしています。

 これからAI Travelのやり方をお見せします。まず出発地と行き先を入力します。すると、それだけで最適な方法、宿泊先を提示してくれます。いくつものサイトを開くこと無く1つの画面で金額を比較できるようにもなっています。
 出張プランについての承認が必要な場合は、ここで提案されたプランをそのままワークフローに載せることも可能で、そちらで承認を経てから手配に進むことができます。これらが一括でできてしまうので手配をしている方にとっては非常に楽です。今まで1時間かかっていたのが、最短5分でできます。また出張のデータを一括管理できるというのもその後の分析にも使えて便利です。

 もう1つ取り上げる大きな特長は、立替えに伴う経費精算が無くなるということです。従業員が立替えて手配し、後日精算しているという企業は現在61.2%にも及びます。立替えは負担が大きく、出張が多い人であるほどキャッシュフローが減ってしまいます。それに立替えの精算にかかる手間も膨大になります。
 しかしAI Travelを利用すればそれが無くなります。手配したものについては月末に一括請求となるので、従業員の立替えが無くなり、負担を大きく軽減させることができる。勿論、精算業務も無くなります。現在はfreeeとのアプリ連携も行うことができるようになりましたので、例えば明細をCSVに入れたりすることも不要になります。二重チェックも同様です。

 また、経営者の皆さんが気にされる内部統制についてですが、例えば旅費規定があると思うのですが、エリアごとに旅費規定内かどうかをチェックする手間を省くためのチェッカー機能や旅費規定以外のプランは出さないといった設定があり、いちいちチェックする必要が無くなります。そして、航空券やホテルなどの購買プロセスを見直し、出張手配を一元管理し出張データを「見える化」することで、より適切な内部統制を構築することができます。

 もう1つ、出張者の意識を改めることにもなります。出張が早くから決まっているのに直前で予約してマイルを増やしたりする人がいますが、こういった行為は会社にとって無駄なコストになるだけです。逆に節約意識の高い人の中には早めにLCCなどで予約している人もいます。この両者を平等に扱うのではなく、出張費を抑えてくれる人に対して評価をつけることができる、という機能も備えているので、従業員の意識改革にもなります。

出張データを蓄積・可視化する

 最後のポイントです。御社の出張費は1ヶ月にどのくらいかかっているでしょう?と質問しても、経理の人でも掴みきれていないことがよくあります。出張回数は?という質問などはもっと分からない(笑)。なぜかというと様々なサイトで予約したり、他の経費の精算と一緒になってしまうので、どれが出張なのか分からなくなってしまうからです。
 それがAI Travelなら、出張に関わる費用をデータとして蓄積していくことができます。出張の適正なデータを蓄積・分析し、ルートの状況・金額・プランの時期・回数などの出張ログを貯めて、以後の出張の参考にすることができます。マーケットログもストックし、周囲のホテルの値段も根拠データとして蓄積し、後になって金額を指摘された場合の根拠データにもなります。データを可視化することで改善にも繋がります。

 以上、今日お話したことをまとめると、私たちのサービスによって予約とか申請の手間を無くせるということ、そして不明瞭だった出張に関するデータを可視化し、最適化することができる、ということです。そしてそれがコスト削減に繋がり、生産性をアップさせることにもなるのです。

 弊社のプロダクトは各社の出張規模に応じてのお見積もりになりますが、1つの例としては出張回数が月30回、出張費用の総額が約100万円の企業の場合、直接・間接コスト、削減時間、業務効率などを含めて約223万円のコスト削減が見込まれます。さらに、今まで事後精算だった出張業務から、AI Travelの出張申請機能を用いたことにより、約3割の出張経費削減を実現したケースも出ています。
 2018年9月の本格ローンチ以来、現在までに70社ほどの導入実績があります。是非ご相談いただければと思います。
 本日はご静聴ありがとうございました。

 

株式会社AIトラベル 取締役CMO 本間卓哉

 大学卒業後、大手IT関連企業にて300社以上のネットショップ構築、Webコンサルティングを手がけ、数多くのネットショップを開業から年商1,000万円以上に導く。その後、株式会社EC studio(現:ChatWork株式会社)に転職。企画マーケティング部を発足し、ブランディングおよび売上に貢献。自社内ではIT活用による効率化により、従業員満足度日本一となる。2010年12月に、企業のIT活用促進を目的としたIT顧問サービスとして独立。2019年1月より同社に参画し、取締役就任。

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