[「働き方改革」は業務プロセスの見直しから バックオフィスクラウド活用セミナー③]「リアルタイム経営」のための最適な業務プロセス設計とは freee株式会社 プロダクト戦略本部 上級コンサルタント 尾籠威則氏

今、企業に求められる最適な業務プロセスとはどういうものなのでしょうか?
急成長している企業ほど、それに悩んでいるのではないでしょうか。去る2019年6月13日に「クラウドERP freee」と「出張管理システム AIトラベル」の主催で行われたバックオフィスクラウド活用セミナーでは、そういった悩みを解決してくれる最新のバックオフィステクノロジーについての講演がありました。今回はその第3回。freee株式会社尾籠威則氏による最適な業務プロセス設計の勘所についてのセッションをレポートします。
尾籠:ただいまAI トラベル本間様からお話がありましたが(レポート第2回参照)、そのソリューションというのは、非常に素晴らしく、私たちも活用を進めているところです。今回「働き方改革は業務プロセスの改善から」というのがテーマですが、皆さんもそれを考えていらっしゃるからこちらに参加されていると思います。では最適な業務プロセスの設計をどうするのか?という勘所について、ここではお話できればと思います。
まず、私の自己紹介からさせていだだきます。私は以前は日本オラクルで大規模システムの導入に携わったり、外資系アナリティクス企業にも属していました。現在はfreee株式会社にてIPO準備企業から上場企業様を中心に業務効率化や経営見える化の支援をさせていただいています。
今日はAI トラベル様と共催という形ですので、まず「移動」を例にして業務プロセスのポイントを考えてみたいと思います。
皆様も利用したことがあると思いますが、東京から大阪まで新幹線と在来線ではどのくらい違うのでしょうか? 在来線だと東京駅から電車を7回乗り換えて大阪に到着するまで9時間16分もかかります。移動時間9時間というとインドに行くのと同じくらいの時間です(笑)。対して新幹線は1本で2時間23分。勿論乗り換えはありません。
確かに新幹線は凄い!のですが、ではなぜ新幹線は速いのか、ということを要素分析すると、それは「徒歩の数」と「使っている交通機関(ツール)の数」が圧倒的に違う、という点に行き着きます。ツールが多くて人が介在していると高速化できない、ということです。逆に新幹線は乗り換えが無く、ツールは1つなのでそれらの高速化ができるということです。

また、これらを運用で考えた時はどうなるでしょう。例えば運行ダイヤに関しては車両(ツール)ごとに用意しなければなりません。マニュアルも車両(ツール)単位です。人間が間違えないで駅に行くための地図も使う駅の分だけ必要になります。その点新幹線ならば運行ダイヤとマニュアルは一つずつでいいですし、マップも東京駅と大阪駅の2つだけで済みます。
この記事の関連キーワード
ボタンをクリックすると、キーワードをフォローできます。