青色申告の期日直前で毎年涙目のあなたに送る、会計士直伝!サクッと申告を終わらせる3つのポイント
今年こそ余裕を持って確定申告を終えよう!
確定申告シーズンが本格化してきました。所得税の申告は、大きく
- 「納付」(税額を確定して足りない金額を支払う)
- 「還付」(払いすぎた税金が戻ってくる)
の二種類あります。「納付」は例年2月19日頃から受付をスタートしますが、「還付」については申告年度の5年前まで遡って行うことができるため、今すぐにでも準備を始めることができます。
毎年、確定申告締切間際になると、税務署はとても混雑します。余裕を持って準備しておけば、直前になって慌てなくてもすみますよ。 とはいっても、具体的に何をやるかがイメージしにくいのも確定申告の特徴です。本稿では、代表的なつまずきポイントをもとに、スムーズに申告を完了するにはどうすればよいかを解説します。 [sc:kakuteishinkoku_970_90 ]
確定申告(青色申告)をサクッと終わらせる3ポイント 〜特別控除65万円を逃すな〜
ここでは「青色申告を行う個人事業主」を想定して、大事なポイント(みんながつまづくポイント)を見ていきましょう。
- ポイント1:必要書類を把握する
- ポイント2:必要書類を手元にそろえる
- ポイント3:申告作業をする時間を確保する
ポイント1:確定申告に必要な書類を把握する
ポイントの1番目は、「必要書類の把握」です。 たとえば典型的な青色申告を行う個人事業主であれば
- 青色申告決算書
- 給与や報酬の源泉徴収票
- 医療費や年金の支払証明
などが毎年必要な書類になります。それ以外にも、住宅を購入した場合や不動産を売買した場合など、ケースによってさまざまな書類が必要になります。
あなたはご自分の申告に必要な書類が何かを把握しているでしょうか? 申告に必要なすべての書類一覧はこちらに書かれています。ほとんどの場合、 「事業所得」「給与所得」「社会保険料控除」「医療費控除」「生命保険料控除」 の関連書類で事足りるはずです。もし不安であれば、この一覧を参考にしてご自分の状況に合った資料を選び、早めに準備を進めましょう。 国税庁 | 確定申告に必要な書類一覧
ポイント2:必要書類を手元にそろえる
ポイントの2番目は、「必要書類が手元にそろえる」です。 所得税の申告作業では「青色申告決算書」は自分で作りますが、源泉徴収票や支払証明などは自分以外の外部(法人や団体)が発行する書類です。 発行体がルーズな会社だったりすると、これらの発行処理が遅れたり、ひどい場合はこちらからリクエストするまで作ってくれなかったりすることがあります。こんな理由で申告作業に遅れが出るのは残念なことです。
事業所得については
- 事業収入から差し引かれた源泉徴収がある場合には、源泉徴収税額等が分かるもの(支払調書)
給与所得については
- 給与所得の源泉徴収票
が、いずれも毎年1月末をめどに支払元から送られてきます。もし2月になっても送付されてこなければ申告作業に影響が出ますので、送付したかどうか必ず確認しましょう。
ポイント3:申告作業の時間を確保する
ポイントの3番目は、「申告作業をする時間をとる」です。 申告作業に必要書類が順調にそろったとして、申告作業そのものは事務処理なので、慣れていなければ相当に時間がかかります。(専門家に頼むと速く完成しますが、お金がかかります) 単純なことのようですが、この時間がとれないために結果的に申告期限ぎりぎりになってしまうケースが非常に多いのです。
期限直前に限って急ぎの用事が入ったり、確保しておいた時間がとれなくなったりすることもあるでしょう。人間である以上は24時間眠らずに作業することは難しいですし、仮にできたとしても数字の品質が怪しくなるでしょう。申告作業を行う時間を物理的に確保することが大事です。
確定申告のおすすめスケジュールは?
確定申告は毎年やる作業なので、あらかじめ余裕をもったスケジュールを作って進めたいものです。ここで、典型的なだめな確定申告を見てみましょう。
だめな確定申告〜延滞税もかかっていいことなし〜
・・・このようになってはいけません! また、このようなスケジュールを毎年続けていては疲弊するし、翌年も同じような展開になるのは目に見えています。なによりも、納付の場合に申告期限に間に合わず延滞税を支払う羽目になってしまっては、せっかくの苦労も水の泡です。還付の場合も2月19日頃の申告開始を待たずして提出することができるので、作業を棚上げしておく理由はありません。さっさと片付けてしまいましょう。
では、どのようなスケジュールがおすすめなのか?ここでは、イケてる確定申告について
- 余裕たっぷり編
- 短期決戦編
の2つのケースをご紹介します。
イケてる確定申告【余裕たっぷり編】
イケてる確定申告【短期決戦編】
いかがでしょうか?いずれのケースでも、作業の全体像を早めに見積り、余裕を持ったスケジュールで進めるのがポイントです。くれぐれも直前一週間で片付けよう、という気持ちを持たないことが大切です。
気持ちに余裕を持って進めたいという方は【余裕たっぷり編】 いやな作業は早く終わらせたいという方は【短期決戦編】
いずれかのケースで計画を立ててみてください。
一番大変なのは帳簿データを作ること!
さて、青色申告では文字通り「青色申告決算書」という書類を作る必要がありますが、この書類を効率的に作るには日々の記録がきちんとされていることが前提となります。申告作業そのものよりも時間がかかるため、申告期限にスタートしても実質的に間に合わないスケジュールになってしまうことも考えられます。
今回の確定申告をきっかけとして、普段から継続して帳簿を記録しておく習慣をつけておきましょう。会計ソフト freeeをはじめとしたクラウド会計サービスのおかげで、かつては考えられない短時間で帳簿データを作ることができるようになりました。申告期限ぎりぎりで慌てないように、帳簿作成作業は今からでもスタートしておきたいですね!
<青色申告に関するすべての疑問を解決したい方はこちら>
・「青色申告ガイド|青色申告に関する疑問をすべて解決【永久保存版】」 [sc:kakuteishinkoku_970_90 ]