確定申告の医療費控除期限とやり方完全ガイド【2017年版】
- 1)医療費控除とは
- 1.誰の医療費を控除できるの?
- 2.医療費控除の対象になるのは病院に支払った治療費だけ?
- 3.医療費は全額対象になるの?
- 4.確定申告は年1回だから対象は1年間だと思うけどいつからいつまで?
- 2)医療費控除に関する3つの「期限(または期間)」の意味とは?
- 1.医療費控除を確定申告できる「期限」
- 2.その年の確定申告の対象になる医療費控除対象の「期間」
- 3.医療費控除を「申告できる申告の『期限』」
- 3)医療費控除を行うには何が必要?
- 1.確定申告書申請用紙
- 2.医療費に関わる領収書やレシート
- 3.交通費の領収書または詳細な記録
- 4.源泉徴収票(給与所得がある場合)
- 5.還付金を振り込んで貰う銀行口座の通帳もしくは口座番号情報
- まとめ
医療費控除の確定申告は決して難しいものではありません。 しかし、この記事タイトルの中にある「期限」(または「期間」」という言葉が、医療費控除を正しく理解する上で重要なポイントになってきます。 「期限って申告期限のことでしょう?」……その通りなのですが、医療費控除に関する期限または期間には、実は混同しやすい意味があるのです。
それら混同しやすいものとは何かを含め、確定申告における医療費控除のやり方をガイドいたします。
[目次]
1)医療費控除とは
2)医療費控除に関する3つの「期限(または期間)」の意味とは?
3)医療費控除を行うには何が必要?
1)医療費控除とは
まずは「医療費控除」とは何かについて確認しておきましょう。
医療費控除とは、病院への入院・通院で治療にかかった費用等を申告することで、したら税金の一部が戻ってくる制度です。
1年間に支払った医療費が10万円以上か、所得金額の5%以上になった場合、所得からその金額を差し引くことができます。
医療費控除のこの制度の概要やポイントをQ&Aでご紹介します。
1.誰の医療費を控除できるの?
・「自分」だけではなく、生計を共にしている「自分の家族」の分も含めた医療費の総額を控除することができます。
2.医療費控除の対象になるのは病院に支払った治療費だけ?
・いいえ、病院に通院した場合、通院にかかった交通費も対象になります。
・病院に行かなくても、風邪薬などの市販薬を薬局で購入した場合も医療費控除の対象になります。
・医療費の使用目的である「身体の悪いところを治す」目的であれば、マッサージ、整骨院への通院費も含まれます。
・ただし、医療費と言っても何でも認められる訳ではありません。基本的には実際に病院に支払った金額が対象となります。
<医療費控除の対象にならないもの>
個室へ入院した際の差額ベッド代
・骨折した際に購入した杖の費用
・生命保険の入院費給付金、健康保険の高額療養費、出産育児一時金などは、控除の際に控除金額から差し引く必要がある
もし気になる支出がある場合は、税務署に事前確認しましょう。しかし、基本的には病院で保険適用の範囲で受けた治療費は対象になります。
3.医療費は全額対象になるの?
・いいえ、自分と家族を合わせた医療費の合計が「10万円」を超えた部分で上限「200万円」までが対象になります。従って10万円以下と「200万円超」の金額は対象外になりますね。
4.確定申告は年1回だから対象は1年間だと思うけどいつからいつまで?
・確定申告する前年の「1月1日」から「12月31日」までの1年間です。
さて、ご紹介したポイントの中で特に間違いやすいのが4です。
期限を間違えると場合によっては申告し損ねてしまうことになりかねませんので、次の章で更に詳しくご説明します。
2)医療費控除に関する3つの「期限(または期間)」の意味とは?
先ほどのポイント4の中で「1年間」という期間とその具体的時期をご紹介しましたが、この点が特にややこしいために誤解されがちです。実は医療費控除には3つの「期限(または「期間」)」があります。
その3つとは次のとおりです。
1.医療費控除を確定申告できる「期限」
・これは医療費控除に限らない「確定申告の期限」のことです。、例年3月の中旬頃(3月15日)が期限となっています。
2.その年の確定申告の対象になる医療費控除対象の「期間」
・前章の4)で紹介した前年の1月1日~12月31日の1年間となります。
3.医療費控除を「申告できる申告の『期限』」
・ここが最も誤解されやすい点ですが、「1年間」ではなく実は「5年間」です。
まず2と3が混同されがちな上、例えば税務署への質問の要領が悪いと1の確定申告の期限を回答されることもあって誤解されている方が多いのです。
更に、この「5年間」という情報を知っていても誤解されている場合がありますので、その点を例でご説明します。
仮に現在「2018年3月1日」として申告を受け付けてもらえる時期だとしましょう。
この場合2018年3月から遡って「5年間」ということでは勿論なく、2017年12月31日から逆算しての5年間即ち2012年1月1日まで遡ることができます。
この点を間違えないように理解してください。
3)医療費控除を行うには何が必要?
では医療費控除の申告を行うには何が必要なのか、確認しましょう。
1.確定申告書申請用紙
税務署のHPからプリントアウトすることで入手できます。
もしくは、確定申告ソフトfreeeを使用することで、ステップに沿って申告書を作成し、プリントアウトできます。
2.医療費に関わる領収書やレシート
これは必須中の必須のものです。家族分を合わせて漏れがないかしっかりとチェックしましょう。
おすすめの管理方法は、1月に医療費用の缶か箱を用意し、1年間で病院に行った際や薬を買ったら、領収書をそこにいれておきます。確定申告の対象となる期間は1月1日〜12月31日ですので、年が明けたら一年分の医療費を計算しましょう。
3.交通費の領収書または詳細な記録
領収書があった方が望ましいのですが、いつ、どのようなルートで病院と自宅を往復したかを正確に記録してある家計簿等があれば認めてもらえます。
4.源泉徴収票(給与所得がある場合)
これは年間所得が200万円未満の場合年間所得の5%が還付されることから必要になってきます。
5.還付金を振り込んで貰う銀行口座の通帳もしくは口座番号情報
還付金がある場合は、振込先を指定する必要があります。振込先の銀行口座の通帳、もしくは口座番号情報も用意しましょう。
なお、申告方法は申請用紙を記載した上で上記書類等を全て用意し、自分の住所地を管轄する税務署を訪れて提出すれば手続き完了です。郵送や電子申告も可能です。
まとめ
医療費控除は個人事業主やフリーランサーの方々だけではなく、サラリーマンの方々も対象になります。少し手間はかかりますが、払いすぎた医療費は控除してもらいましょう。
参考ページ:国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」
<確定申告に関するすべての疑問を解決したい方はこちら>
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目次
- 1)医療費控除とは
- 1.誰の医療費を控除できるの?
- 2.医療費控除の対象になるのは病院に支払った治療費だけ?
- 3.医療費は全額対象になるの?
- 4.確定申告は年1回だから対象は1年間だと思うけどいつからいつまで?
- 2)医療費控除に関する3つの「期限(または期間)」の意味とは?
- 1.医療費控除を確定申告できる「期限」
- 2.その年の確定申告の対象になる医療費控除対象の「期間」
- 3.医療費控除を「申告できる申告の『期限』」
- 3)医療費控除を行うには何が必要?
- 1.確定申告書申請用紙
- 2.医療費に関わる領収書やレシート
- 3.交通費の領収書または詳細な記録
- 4.源泉徴収票(給与所得がある場合)
- 5.還付金を振り込んで貰う銀行口座の通帳もしくは口座番号情報
- まとめ