確定申告|高額医療費控除の仕組みと、医療給付金の控除について
知っていると便利!高額医療費控除と医療給付金の控除
高額医療費控除と医療給付金の控除。いつ何が起こってもおかしくない世の中なので、知っておくと便利です。
[目次] ■1)高額療養費制度と医療控除 ■2)医療費控除の対象 ■3)医療費控除と医療給付金 ■まとめ|高額医療費控除の仕組みと、医療給付金の控除について
■1)高額療養費制度と医療控除
医療費が高額の場合は高額療養費制度と医療控除の恩恵を受けることができます。高額医療控除とは医療控除のことを指します。高額療養費制度は社会保険面からの制度で、医療控除は税制面の制度です。確定申告では医療控除が重要になってきます。
・1)高額療養費制度とは
高額療養費制度は、実質的な医療費の負担額を減らす制度です。所得や年齢によって異なりますが、医療費から一定の金額が戻ってきます。いったん窓口で費用を立て替える必要があります。
・2)医療費控除とは
確定申告の年度内に、高額の医療費を支払った場合は医療費控除が適用される場合があります。医療費控除の目安は、年間の医療費が10万円を超えた場合です。中には医療費控除としてみなされないものもありますので注意しましょう。
■2)医療費控除の対象
10万円を超えた場合、医療費控除を受けられるという風に前述しましたが、医療費控除にも対象になる治療とならない治療があります。治療の他にも入院をした際にかかった費用の一部なども控除対象にならない場合があります。
・1)医療費控除の主な控除対象
治療などは医療費控除として計上できるケースが多いですが、歯科の場合少し複雑です。インプラントは控除対象になりますが、保険がきかない高価なものを使った治療は認められない場合があります。また、歯の矯正も場合により控除できません。
控除できるものとしては風邪薬や介護用のオムツなど店舗で買ったものも含まれます。介護老人ホームなどの施設への対価も控除対象です。
・2)病院などへの交通費
病院への交通費は電車賃やタクシーなどの領収書が発行されるものは、医療費控除の対象に含むことができます。しかし、自家用車で通院した場合のガソリン代は含まれません。
■3)医療費控除と医療給付金
医療費控除は、基本的に年間10万円の医療費をこえたら控除できる制度ですが、例外があります。医療給付金を受け取っている場合や高額療養費を受け取っている場合は、医療費から給付金などを引いた額が控除対象額になります。
・1)医療給付金とは
医療給付金とは、個人で任意に加入している保険の医療保険の給付金のことを指します。医療保険の給付金は契約内容にもよりますが、入院や手術などの高額の医療費が必要な際に給付金として受け取れるものです。
・2)医療費控除と医療給付金の関係性
医療費控除額は、医療費全額から医療給付金等の金額を引いた額になります。例えば、年間医療費が30万円で、22万円の医療給付金が下りている場合は、医療費控除に該当する額が8万円になるため、医療費控除は受けられません。年間を通して医療費が10万円を超えている場合でも、控除が受けられない場合があるので注意が必要です。
■まとめ|高額医療費控除の仕組みと、医療給付金の控除について
年間の医療費が高額の場合は、医療費控除を受けられる可能性がありますが、医療給付金の有無によって左右されるため注意が必要です。