準確定申告ってナニ?|必要書類についてまとめ
準確定申告に関して必要書類などをまとめてみました。
亡くなった人の代わりに、相続人が確定申告を行う「準確定申告」。あまり聞き慣れない言葉ですが、どのような書類が必要なのでしょうか。
[目次] ■1)準確定申告とは ■2)準確定申告が必要なケース ■3)準確定申告に必要な書類 ■まとめ|準確定申告は申告期限に注意!
■1)準確定申告とは
被相続人が死亡したとき、相続人は相続の開始を知った日、すなわち多くのケースでは亡くなったことを知った日の翌日から4か月以内に、確定申告を行う義務があります。確定申告書の提出先は、相続人の住所地ではなく、被相続人の住所地を管轄する税務署です。
1)相続人が複数いるケース
相続人が複数いる場合には、準確定申告は原則として連署での提出です。ただし、他の相続人に申告内容を通知し、それぞれが他の相続人の氏名を付記し、別々に提出することもできます。
2)所得控除の適用について
社会保険料控除の社会保険料や生命保険料、地震保険料及び医療費控除の医療費など、準確定申告での所得控除の適用は、被相続人の死亡の日までに支払ったものとなります。配偶者控除や扶養控除は、死亡した日の現況をもとに判定されます。
■2)準確定申告が必要なケース
準確定申告は、亡くなると必ず申告の義務があるわけではありません。会社の年末調整で済む場合には、所得税の過不足が精算されますので、申告は不要です。準確定申告が相続人の義務となるケースは、通常の確定申告と同じです。
1)個人事業主
個人で事業を営んでいたケースや不動産所得を得ていたケースでは、準確定申告が必要です。
2)給与所得者で準確定申告が必要なケース
給与所得者でも、2か所から給与を得ている場合や収入が2000万円を超えるという場合、給与所得と退職所得以外の所得の合計が20万円以上の場合は、準確定申告を行います。同族会社の役員などで、給与以外に貸付金の利子や家賃等を受領していたケースも申告の義務があります。医療費控除の申告を行った方が有利なケースも、申告をしましょう。
■3)準確定申告に必要な書類
準確定申告には、どんな書類が必要なのでしょうか。準確定申告に必要な書類は、大まかには、通常の確定申告と同一のものです。ただし、準確定申告のみに必要な書類もありますので、税務署への提出時には注意しましょう。
1)申告書等は通常の確定申告と同様
準確定申告で使う申告書は、給与所得や年金などの雑所得のみであれば申告書A、事業所得や不動産所得があれば申告書Bを使いましょう。手書き等で、「準」の文字を書き添えます。事業所得の場合、白色申告なら収支内訳書、青色申告では青色申告決算書も同様に必要です。
2)準確定申告には付表が必要
準確定申告では、通常の確定申告書類に加えて、付表を提出します。相続人全員の氏名を書き入れ、納付する税金の支払者や還付される税金の受取人や受け取り方法を記載するものです。
■まとめ|準確定申告は申告期限に注意!
準確定申告は通常の確定申告とは、申告期限が異なります。申告期限に留意して、適切な申告を行いましょう。