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2015年11月09日(月)

住民税の住宅ローン控除についてわかりやすく解説

経営ハッカー編集部
住民税の住宅ローン控除についてわかりやすく解説

home マイホームの購入を後押ししてくれる制度の一つに、住宅ローン控除があります。年末調整でも住宅ローン控除を受けることができますが、住民税についても控除される場合があることをご存じでしょうか。今回は、住民税の住宅ローン控除について解説します。

1)住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、一般的に、住宅ローンの年末残高に1パーセント(平成27年の場合)を乗じた金額を、毎年の所得税から10年間にわたって控除できる制度のことをいいます。

例えば、住宅ローンの年末残高が2千万円ある年の場合、2千万円×1パーセント=20万円 が住宅ローン控除可能額となります。この20万円を所得税額から引くことができるのですから、住宅ローンでマイホームを購入した人にとって、大きな節税効果となります。

2)所得税額から控除しきれない場合

先ほどの例で、この年の所得税額がもし15万円だったとしたら、控除しきれない5万円(15万円-20万円=△5万円)は、どうなるのでしょうか。

もともとの納税額が15万円なのですから、控除や還付はこの15万円の範囲でしか行うことができません。控除しきれなかった5万円分だけ、住宅ローン控除の制度を有効活用できなかったということになってしまいます。そこで、この問題に対処するために、住民税の住宅ローン控除制度があります。

3)住民税の住宅ローン控除とは

その年の所得税から控除しきれなかった住宅ローン控除額は、その年の翌年の住民税から控除されることになります。なぜ翌年なのかというと、住民税は、前年の所得税を基に計算されるためです。

先ほどの例のように、住宅ローン控除可能額が20万円・その年の所得税額が15万円でしたら、住宅ローン控除可能額20万円のうち、所得税から控除されるのが15万円で、残りの5万円は、翌年の住民税から控除されます。

ただし、住民税で控除できる金額には限度があります。消費税率8%になって以降、家を購入したのであれば、控除額は最大136,500円、それ以前なら最大97,500円となります。また、所得税の場合と同様に、住民税額を超えて控除することはできません。

4)住民税の住宅ローン控除を受けるための手続き

市区町村では、所得税の確定申告書や企業から提出される給与支払報告書などの情報をもとに、納税者の住民税を計算しています。そのため、住民税の住宅ローン控除の適用にあたって、納税者側で必要な手続きはとくにありません。私たち納税者には、所得税の確定申告や年末調整において、住宅ローン控除をきちんと申告することが求められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。住民税の住宅ローン控除は役所側で計算してくれるため、自分で何か手続きをする必要はありませんが、どれぐらいの控除がされるのかは把握しておいた方がよいのではないでしょうか。

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