経理初心者が学んでおきたい最低限の経理知識まとめ|経理・税務の基本知識
手探りでの経理業務は不安がいっぱい
専門知識をもたないまま経理業務に携わることは、中小企業や個人事業ではめずらしいことではありません。 周りに教えを請う人もおらず、不安なまま日々の業務をこなしている経理担当者の方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、経理初心者が学んでおきたい最低限の経理知識をいくつか紹介します。
[目次] 1)経理の3つの基本業務 2)税金の種類を知る 3)勘定科目を制する者は仕訳を制する!? 4)まとめ
1)経理の3つの基本業務
経理の基本業務は、行う頻度によって大きく以下の3つに分類されます。
1. 日次業務
毎日行う業務として、「現金の出納管理」「残高管理」「伝票の起票・整理」「受注・出荷の集計」「立替経費の精算」などがあります。
2. 月次業務
毎月行う業務については「請求・支払い」「入金確認」「給与の計算・支給」「源泉所得税・社会保険料の納付」などがあります。
3. 年次業務
年に一度行う業務は「決算」「税務申告」「年末調整」「開示資料作成」「予算・経営計画の立案」などがあります。
〈参考〉【一人経理必見】法人決算の際の税理士とのやりとりで押さえておきたい5つのポイント
2)税金の種類を知る
税金の種類や内容は、経理担当の基礎知識として知っておきたい項目です。消費税や自動車税など、私たちにとって税金は身近なものです。 生活に密着した税金は理解していても、経理担当として構えるとなぜか難しく感じてしまいます。基本的な税金の種類と内容を理解しましょう。
1. 法人税(国税)
個人の給与に所得税があるように、法人の所得に課税される税金を法人税といいます。
2. 法人住民税(都道府県税/市区町村税)
法人の事業所所在地の道府県・市区町村に住民税を申告納付します。
3. 法人事業税(都道府県税)
都道府県に対し、所得に応じて納付する税金です。
4. 地方法人特別税(国税)
事業税が地域によって偏らないよう、法人事業税の一部を国税として徴収されます。
5. 消費税(国税)
取引先に送付する請求書には、消費税が含まれています。その消費税は会社の利益ではなく、一旦預かり、代わりに納付をします。 ただし、仕入れ先へは消費税を含んだ請求額を支払っています。 そのため、納付する消費税額は売上げの消費税額から仕入れに含まれた消費税額を引いた額となります。
〈参考〉今だからあえて確認しておきたい消費税の7つの基礎知識
3)勘定科目を制する者は仕訳を制す!?
たくさんの勘定科目。その多くは普段の生活では聞き慣れない用語です。 経理初心者にとっては、毎回四苦八苦しながら、どの勘定科目なのか分類しなければなりません。 そして、借方と貸方の仕訳に苦労している経理初心者の方も多いのではないでしょうか。 勘定科目と仕訳を別々に考えると、覚えることばかりが増えてしまいます。丸暗記は効率も悪く、非現実的です。 主要取引ごとの勘定科目を理解することが、スムーズで間違いのない仕訳にとっても近道です。
1. 資産
資産の勘定科目は「現金」「預金」「売掛金」などです。増加は「借方」へ、減少は「貸方」となりです。
2. 負債
負債の勘定科目は「買掛金」「未払金」「借入金」などです。減少は「借方」へ、増加は「貸方」となります。
3. 収益
収益の勘定科目は「売上」「受取利息」「雑収入」などです。減少は「借方」、増加は「貸方」となります。
4. 費用
費用の勘定科目は「仕入」「給料」「旅費交通費」などです。増加は「借方」、減少は「貸方」となります。
〈参考〉【永久保存版】勘定科目に関する疑問をすべて解決!勘定科目大辞典
4)まとめ
いかがでしたでしょうか。経理担当の業務は多く、イレギュラーな処理もあるため、初心者の方は日々苦労されていることと思います。 教えてもらう人が回りにいない一人経理の方、引き継ぎもなく悩みながら業務に取り組んでいらっしゃる方は是非、経営ハッカーを活用してみてください。