2020年03月24日(火)0ブックマーク

キャッシュフロー計算書の仕組みと経営状態の読み取り方

経営ハッカー編集部

キャッシュ

 

「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」は、財務三表と呼ばれる決算書類です。
 
今回は、財務三表の中からキャッシュフロー計算書について解説していきます。
 
キャッシュフロー計算書とは
キャッシュフロー計算書は、キャッシュ(現金)のフロー(流れ)を把握できる書類で、会社にとっては家計簿のような位置付けです。
 
会社の取引においてリアルタイムで現金が行き来することはなく、売掛金や買掛金が発生するのが当たり前の世界なので、貸借対照表や損益計算書を見ただけではお金の流れを把握できません。
 
そこで役立つのが、お金の流れがわかるキャッシュフロー計算書です。
 

 

キャッシュフロー計算書の仕組み

キャッシュフロー計算書には「直接法」と「間接法」があり、2つの方法のうち多く採用されているのは間接法です。
 
間接法を用いたキャッシュフロー計算書の内容は以下のような形です。
 
1:営業活動によるキャッシュフロー
・税引前当期純利益(+)
・減価償却費(+)
・支払利息(+)
・売上債権の増加(−)
・棚卸資産の増加(−)
・仕入債務の増加(+)
・法人税等の支払額(−)
・利息の支払い(−)
(1)営業活動によるキャッシュフローの合計
 
2:投資活動によるキャッシュフロー
・有形固定資産の購入(−)
・有形固定資産の売却(+)
・有価証券の購入(−)
・有価証券の売却及び満期償還(+)
(2)投資活動によるキャッシュフローの合計
 
3:財務活動によるキャッシュフロー
・借入金の増加(+)
・借入金の返済(−)
・配当金の支払額(−)
(3)財務活動によるキャッシュフローの合計
 
4:現金及び現金同等物の増加額:(1)+(2)+(3)=(4)
5:現金及び現金同等物期首残高:(5)
6:現金及び現金同等物期末残高:(4)+(5)
 

 

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローでプラス要因となるのは、減価償却費や販売代金の回収で、給与や仕入代金、事務所や店舗の維持費などはマイナス要因として記載されます。
 
損益計算書なら減価償却費はマイナスになるところ、キャッシュフロー計算書では「減価償却費はお金の動きがない」ことから税引前当期純利益に組み込まれることでプラス要因となります。
 
売上債権の増加は増加なのにマイナス要因ですが、売上債権はまだ受け取っていないお金なのでマイナス要因として扱います。
 
つまり、その名目のお金が手元にあるかないかが判断のポイントということになります。
 

 

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは、投資が増えるほどマイナスが増える項目です。
 
プラスが多い場合は会社が持っている資産を売却してお金を手に入れている一方、マイナスが多い場合は資産を購入しているなどということが明確にわかります。
 
つまり、営業成績が良く資金繰りがスムーズな会社の投資キャッシュフローはマイナスになるということです。
 

 

財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローは、会社の借りたお金と返済したお金、株式や債券の発行、配当金などについてのお金の流れがわかる項目です。
 
財務キャッシュフローがマイナスの場合、それが良いか悪いかを判断する材料になるのが営業キャッシュフローです。
 
営業キャッシュフローがプラスで財務キャッシュフローがマイナスなら、借金の返済や配当金の支払いが順調であると判断できます。
 

 

キャッシュフロー計算書で経営状態を判断する

 

健全な状態

営業キャッシュフローがプラスで投資キャッシュフローがマイナス、財務キャッシュフローがマイナスなら経営状態は良好です。
 

投資額が多すぎる状態

営業キャッシュフローがプラスで投資キャッシュフローがマイナスの場合で、投資キャッシュフローの金額が多いと投資額が多く不健全な経営状態ということです。
 

借入金が多すぎる状態

営業キャッシュフローと投資キャッシュフローがマイナスなら、借入金が多すぎて倒産するかもしれないという極めて危険な状態です。
 

資産を売却して借金を返済している状態

営業キャッシュフローと財務キャッシュフローがマイナスで、投資キャッシュフローがプラスの場合、資産を売却して手にしたお金を借金返済に充てている状態で、返済のあてがなくなると倒産の危機に陥ってしまいます。
 
<参考>総務省: ~財務書類作成にあたっての基礎知識~(案)
 

 

まとめ

キャッシュフロー計算書のプラスマイナスを組み合わせることで、会社の経営状態が健全かどうかを簡単にチェックできます。
 
ある一面だけを見れば好調そうでも、全体のバランスを考えると苦しい実態が見えてくることもあるので、キャッシュフロー計算書を活用して健全経営を目指しましょう。
 

“フリーランスも事業家であると同時に、法人を設立していれば企業経営者だ。だとすれば当然、決算をするために、財務諸表を作らねばならない。”
 
<引用元>経営ハッカー:フリーランスがキャッシュフロー計算書を財務三表で最初に作るべき理由

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