2019年08月28日(水)0ブックマーク

雑所得が20万円以上か以下かで決まるサラリーマンの確定申告

経営ハッカー編集部

雑所得

副業を許可する企業が徐々に増えるようになり、副業収入を得るサラリーマンも増えてきました。

1社のみの収入なら会社が源泉徴収してくれますが、副業で稼ぐようになると個人で「雑所得」として確定申告をしなければならなくなります。

そこで今回は、副業の雑所得をどう扱うかについて詳しく解説します。

“大部分の給与所得者の方は、給与の支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、納税も完了しますから、確定申告の必要はありません。 しかし、給与所得者であっても次のいずれかに当てはまる人は、原則として確定申告をしなければなりません。”

<引用元>国税庁:給与所得者で確定申告が必要な人

 

雑所得とは

所得税の課税対象項目には、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得の10種類があります。

雑所得という名目からあいまいに理解されることも多い所得ですが、雑所得とは「利子所得、配当所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得」のどれにも該当しない所得のことをいいます。

 

雑所得の具体例

雑所得の具体例は以下のとおりです。

・公的年金
・印税
・原稿料
・講演料
・先物取引に係る収益
・外貨建預貯金の為替差益
・アフィリエイト収入
・インターネットオークション収入

多くの人に該当する雑所得は「公的年金」です。

所得によっては事業所得と雑所得で迷うところですが、その所得が「本業」によるものであれば「事業所得」に分類されます。

株取引で得た収入は雑所得ではなく「譲渡所得」で、不動産賃貸による収入は「不動産所得」という扱いです。

“給与所得者の副収入としては、様々なものが考えられますが、例えば次のような所得については、一般的には、それぞれ雑所得に該当します。”

<引用元>国税庁:給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合

 

“フリーランスとして働いている場合、関係してくる所得は大まかに言えば「事業所得」「雑所得」「利子所得」の3つに集約されます。”

<引用元>経営ハッカー:平成27年青色申告|個人事業主初心者にとって迷いがちな「事業所得」と「雑所得」の違い

 

雑所得の計算

雑所得を計算するためには「公的年金」と「公的年金以外」を分けて考える必要があります。

公的年金については、受給者の年齢や年金収入に応じた「公的年金等控除額」が収入から差し引かれて所得が確定します。

公的年金以外の収入は、収入から必要経費等を差し引いて雑所得を確定します。

経費として認められるのは、雑所得を得るために使った経費です。

 

雑所得の税額

所得税は累進課税制度なので、所得が高くなればなるほど税率も高くなります。

以下は所得金額に応じた税額です

該当する所得に税率をかけて控除額を差し引いた金額が所得税額となります。

所得額:所得税率ー控除額
195万円以下:5%(控除額はなし)
195万円超330万円以下:10% – 97,500円
330万円超695万円以下:20%- 427,500円
695万円超900万円以下:23% – 636,000円
900万円を超1,800万円以下:33% – 1,536,000円
1,800万円超4,000万円以下:40% – 2,796,000円
4,000万円超:45% – 4,796,000円

たとえば、所得金額が700万円の場合
7,000,000円×23%-636,000円=974,000円で、納税額は「974,000万円」です。

所得税の申告内容は市町村に伝えられ、住民税が計算されます。

 

雑所得が20万円以上の場合

雑所得が年間20万円以上になったら、給与・事業収入以外の収入を合計して雑所得を計算します。

雑所得同士であれば損益通算が可能なので、課税対象額が少なくなる可能性があります。

20万円以上の雑所得を確定申告するために必要な書類
確定申告をするのが「給与所得」「その他の雑所得」「総合課税の配当所得」「一時所得」だけの場合は「確定申告書A」が、その他の場合は「確定申告書B」と「その他の雑所得の収入金額と経費がわかる書類」が必要です。

「先物取引に係る雑所得等」が20万円以上になった場合は、確定申告書Bと「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」「年間損益報告書」「必要経費がわかる書類」が必要です。

 

雑所得が20万円以下の場合

雑所得が20万円以下なら非課税扱いなので確定申告は不要です。

源泉徴収されている収入があるならば還付金があるので、20万円以下の所得でも確定申告をしたほうがいいでしょう。

 

経費として認められるもの

雑所得の経費として認められるのは、社会通念上合理的とみなされる経費です。

必要経費であることを証明できるよう、領収書等の証明書類はしっかりと保管しておきましょう。

 

サラリーマンの確定申告

その他の雑所得

サラリーマンの副業収入が該当する「その他の雑所得」は、給与所得などと合算する総合課税です。

給与所得や退職所得以外の所得が20万円以上になると確定申告が必要になるので、副業収入から必要経費を差し引いた金額が20万円以上となるサラリーマンは、確定申告をしなければなりません。
 
その他の雑所得の申告には、申告する所得が「給与所得」「その他の雑所得」「総合課税の配当所得」「一時所得」だけの場合は確定申告書Aが必要で、それ以外の場合には確定申告書Bと「その他の雑所得」の収入金額と必要経費がわかる書類(売上記録、領収書、レシートなど)が必要です。

先物取引に係る雑所得等

「先物取引に係る雑所得等」は、給与所得とは別の申告分離課税です

サラリーマンが先物取引やFX取引で得た収入から必要経費を差し引いた金額が20万円以上になる場合は、確定申告をしなければなりません。

先物取引に係る雑所得等の申告には、「確定申告書B」と「先物取引に係る殺所得等の金額の計算明細書(税務署で入手するか国税庁ホームページからダウンロード)」 、証券会社などから入手する「年間損益報告書」 、「必要経費の記録(投資資金の振込手数料の記録など)」が必要です。

 

まとめ

副業で20万円以上の所得があるサラリーマンは確定申告が必要です。

どんな形の収入でも必ずどこかの区分に属するので、複数の収入源を持っている場合はもれなく申告しましょう。
 

 

人事労務freee

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