2020年03月11日(水)0ブックマーク

無収入の場合社会保険料はどうなる?国民年金と健康保険の計算方法について解説

経営ハッカー編集部

保険

 

国民年金や健康保険などの社会保険料は、たとえ無職・無収入でも支払わなければなりませんが、その場合はどのように計算すればいいのでしょうか。
 
今回は、社会保険制度の基本や保険料の計算方法などについて解説していきます。
 

 

国民年金

国民年金は、日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人すべてが加入しなければならない社会保険制度のひとつです。
 
国民年金保険料を支払う人は、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の2区分に分かれます。
 
無職・無収入の人は第1号被保険者か第3号被保険者で、第2号被保険者は厚生年金に加入している人です。
 

第1号被保険者

第1号被保険者の対象となるのは、自営業、無職、フリーターなどです。
 
令和元年度(2019年度)の1ヶ月の保険料はいつ率16,410円となっており、保険料は年ごとに決められます。
 
どのような立場の人であっても原則として保険料を支払わなければなりませんが、どうしても支払いが難しい経済状況にある場合には以下のような減免制度を利用できます。
 
保険料減免制度:全額免除、3/4免除、半額免除、1/4免除
若年者納付猶予制度:20歳以上30歳未満の若年者の納付を猶予
学生納付特例制度:在学中の学生の納付を猶予
失業による特例免除:失業中の納付を免除
 
経済状況にゆとりがある場合には、まとめて前納することができます。
 
令和元年(2019年)現在、現金による前納1年度分で3,500円、2年度分で14,520円、6ヶ月分で800円の割引を受けられます。
 

第3号被保険者

20歳以上60歳未満で、厚生年金に加入している第2号被保険者の配偶者で、年間収入が130万円未満の人は第3号被保険者です。
 
第3号被保険者の保険料は配偶者の厚生年金でまかなわれるため、保険料は発生しません。
 
第3号被保険者となるためには届け出が必要で、年収130万円以上(障害年金を受給するレベルの障がい者は年収180万円以上)になると第1号被保険者になります。
 

 

健康保険

家族の健康保険の被扶養者になっていない人で無職・無収入の人は国民健康保険に加入します。
 
健康保険の被扶養者になる条件
健康保険の被扶養者となるかどうかは、健康保険組合によって判断基準が異なりますが、基本的には同じような条件です。
 

被扶養者になる家族

被保険者の配偶者、内縁の配偶者、子、孫、弟妹、直系の父母や祖父母などは、同居の有無にかかわらず被扶養者の対象です。
 
しかし、義父母や兄姉などといった三親等以内の親族や内縁の配偶者の父母や子については、同居していることが被扶養者の対象となるための条件です。
 
後期高齢者医療制度の被保険者や65歳から74歳の間に障害認定を受けた人は、家族としての条件を満たしていても被扶養者となることはできません。
 

被扶養者の収入条件

健康保険の被扶養者となる条件は、年収130万円未満、60歳以上または障害年金を受給できるレベルの障がい者は年収180万円未満です。
 
なおかつ、年収が被保険者の年収の1/2未満で、被保険者と別居の場合は援助額以下であるという条件をすべて満たしている必要があります。
 

 

国民健康保険

家族の健康保険の被扶養者とならない場合には、国民健康保険に加入します。
 

国民健康保険料の構成

国民健康保険料は次の3つで構成されており、それぞれ「所得割」「均等割」「平等割」が算出されます。
 
・医療保険分
・後期高齢者支援金分
・介護保険分(40歳以上65歳未満)
 
所得割額;基準総所得に一定割合をかけた金額
均等割額:加入者1人が負担する一定の金額
平等割額:全世帯が平等に負担する金額
 

“一般的に会社に勤務する正社員の方は、社会保険に加入することになっています。しかし、アルバイトの方場合は、社会保険に加入すべきなのかどうか悩むこともあるのではないでしょうか?今回はそんな疑問をお持ちの方のために、アルバイトと社会保険についてまとめてみました。”
 
<引用元>経営ハッカー:アルバイトは社会保険に入るべき?加入条件から社会保険の種類までまとめて解説

 

国民健康保険の計算方法

国民健康保険料は世帯単位で計算されます。
 

4人世帯の計算例

・夫43歳で前年の年収300万円(所得192万円)
・妻39歳で前年の年収120万円(所得55万円)
・所得なしの子ども2人
 

市区町村Aの国民健康保険料

医療保険分
所得割率:6.00%
均等割額:25,300円
平等割:19,300円

後期高齢者支援金分

所得割率:2.60%
均等割額:10,300円
平等割額:7,800円
 

介護保険分

所得割率:1.70%
均等割額:8,500円
平等割額:4,500円
 
 
夫と妻の所得から基礎控除33万円を差し引いた額を合わせると、所得割算出基礎額が「181万円」となります。
 

医療保険分

所得割:1,810,000円×6.00%=108,600円
均等割:25,300円×4人=101,200円
合計209,800円
 

後期高齢者支援金分

所得割:1,810,000円×2.60%=47,060円
均等割:10,300円×4人=41,200円
合計88,200円(100円未満切り捨て)
 

介護保険分(40歳以上65歳未満の方のみ)

所得割:1,590,000円×1.70%=27,030円
均等割:8,500円×1人=8,500円
 
合計35,500円(100円未満切り捨て)
 

この世帯の平等割額

平等割額:19,300円+7,800円+4,500円=31,600円 
合計31,600円
 

保険料(1年分)

.医療給付費分と後期高齢者支援金分と介護納付金分を合計したものが年間の保険料です。
 
つまり、この世帯の国民健康保険料は、209,800円+88,200円+35,500円+31,600=
365,100円となります。
 

 

無職・無収入の人が利用できる軽減制度

国民健康保険には低所得者を対象とした軽減制度があり、無職・無収入もしくは低収入の場合に適用できます。
 
同居している場合でも世帯分離は可能で、所得0なら7割軽減で保険料はかなり安くなります。
 
平成30年度(2018年度)に国民健康保険制度の改正が行われ、「軽減措置の拡充」と「課税限度額の引き上げ」の変更がありました。
 
今回の改正にで変更された内容は以下のとおりです。

 

5割軽減

改正前:33万円+27.5万円×(国保加入者数)以下
改正後:33万円+28万円×(国保加入者数)以下
 

2割軽減

 改正前: 33万円+50万円×(国保加入者数)以下
改正後:33万円+51万円×(国保加入者数)以下
 

医療分の課税限度額

改正前:58万円
改正後:61万円
 

“(14)国民健康保険税の基礎課税額に係る課税限度額を 61 万円(現行:58 万円) に引き上げる。”
 
<引用元>総務省:平成 31 年度税制改正の大綱

 

まとめ

支払わなければならないものとはいえ、無職・無収入の人にとって社会保険料は重くのしかかる負担です。
 
どうしても納付が難しい場合には、減免制度や軽減制度を活用してみてはいかがでしょうか。
 

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