寄附金控除を受けられる認定NPO法人に寄附をするメリット・デメリットまとめ
法人の種類は多種多様です。自社の利益を徹底的に追求するものがある一方、公共の利益を優先することで存続している法人もあります。 そのような法人の一つに「認定NPO法人」というものがあります。 この法人の一つの特徴として「寄附金控除が受けられる」というものがあります。 そこで今回は、認定NPO法人に寄附をするメリットとデメリットを解説していきます。
1)NPO法人には2種類ある
NPO法人には、「NPO法人」と「認定NPO法人」の2種類があります。 NPO法人と認定NPO法人はどちらも公益性のある法人ですが、違いは何かというと、公益性の度合いです。より公益性が高い企業が認定NPO法人とされています。 詳しく解説していきます。
1. NPO法人
NPOとは non profit organizationの頭文字を組み合わせたものです。その意味は利益を求めない組織となります。NPO法第9条に規定されている所轄庁の認証を受けることで団体からの法人への移行が可能です。
2. 認定NPO法人
NPO法人のうち国によって定められた基準を満たし、事業が公益の増進の役割を担うと判断される法人を認定NPO法人と呼びます。国税庁長官によって認定されます。NPO法人も公益性のある法人ですが、それ以上に公益性を備えている法人が認定NPO法人です。
2)寄附金控除とは?
認定NPO法人は国民から寄附を受けることでその事業を活性化させます。 その対価として、寄附をした個人は寄附金控除を受けることができます。 控除は所得から差し引くことができる金額で、この寄附金控除を受けることで税額を減らすことが可能です。
1. 控除とは
控除は課税される所得の金額を減らす役割を果たします。 通常は所得の何割かが税金として徴収されます。 しかし、控除があるとその所得の金額から控除額の分だけ差し引くことができます。 そのため、控除額が高いほど納める税金の額を減らすことができます。
2. 寄附金控除とは
控除にはいくつか種類があり、中でも国や地方公共団体、認定NPO法人などに寄附をした場合に受けることができる控除を寄附金控除と呼びます。 ちなみに、寄附金控除の額はその年に寄附した金額の合計額から2000円引いた額です。
3) 認定NPO法人に寄附をするメリットとデメリット
認定NPO法人に寄附をすると寄附金控除を受けることができ、税金を減らすことができるというメリットがあります。 その反面、寄附金控除を受けるためには、サラリーマンにとって不要である確定申告を行う手間がかかるというデメリットもあります。 詳しく説明していきます。
1. メリット
デメリットは、一般の控除の他に寄附金控除を受けることができるため、所得にかかる税額減額することができることです。 また、寄附をすることで、実現してほしい事業を行うのに役立ててもらうことができ、自分の意志を社会に間接的に反映することができるのも一つのメリットです。
2. デメリット
デメリットは、確定申告をする必要があることです。 サラリーマンなど企業に勤めている人は年末調整を行ってもらえるので、余分に支払った税金が返金されます。 そのため、確定申告をする必要がありません。 しかし、寄附金控除を受けるためには確定申告をする必要があります。 確定申告が行われる2月~3月の期間に税務署に手続きに行かなければならなくなります。企業で働く人にとっては少々面倒なことです。
4)まとめ
いかがでしたでしょうか。
認定NPO法人は公益性のある法人です。
その法人に対して個人が寄附をするメリットは、寄附金控除を受けられることが挙げられます。
しかし、確定申告を行う必要があり、手間がかかるのでその点は留意しておきましょう。
〈参考〉
初心者でもできるNPO法人設立〜費用から手続きまでやり方完全ガイド〜
確定申告|還付手続きを受ける方がミスしやすい3つのチェックポイント
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