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2019年07月12日(金)

法人住民税と個人住民税の「所得割」とは?

経営ハッカー編集部
法人住民税と個人住民税の「所得割」とは?

所得税割

法人や個人がそれぞれの所得に応じて支払う住民税は、「所得割」と「均等割」の2つに分けて計算されています。住民税の計算方法や税率は、法人と個人ではそれぞれ異なります。
そこで今回は、法人住民税と個人住民税の「所得割」がどのように計算されるのかについて詳しくご紹介していきます。

 

住民税は地方税

住民税は国税ではなく地方税です。納税された税金は市区町村と都道府県にとって貴重な財源となり、行政サービスなど自治体運営のために使われます。
法人であれば事業所もしくは居住している市区町村と都道府県に、個人なら居住している市区町村と都道府県に住民税を納税します。
物件を借りれば賃貸料を支払うのと同じように、事業所を設置したり居住したりとその土地を使用し、さまざまな行政サービスを受けて生活するため、サービス料として住民税を支払うような感覚です。
住民税には、所得割と均等割以外にも、利子割、配当割、株式等譲渡所得割があります。

 

法人住民税の所得割とは

法人が1年間で得た収入に諸条件を加えて計算されたのが「課税所得」と呼ばれる項目です。
法人税や地方税の事業税、住民税は、その課税所得に対して課される税金です。
法人の所得割は、法人住民税だけでなく法人事業税にも存在しており、法人住民税のほうの所得割は「法人税割」と呼ばれています。
法人税割の計算式は、「法人税額×税率」です。
国税と地方税で税額控除のルールは異なっていることから、法人税割の計算に用いられる法人税額は税額控除前の金額です。
地方法人税は、課税標準法人税額に4.4%の標準税率をかけたものが原則です。
ただし、法人税割の税率は全国一律というわけではなく、都道府県や市区町村の判断で制限税率までは税率を上げることが可能です。
地方法人税は税制改正によって平成26年(2014年)3月に創設され、同年10月1日以降に開始する事業年度から法人に対して納税が義務付けられました。
法人事業税については、新たに創設された「地方税等の一部を改正する法律」により、令和元年(2019年)10月1日の事業年度から是正措置が適用されます。

“都市・地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築の観点から、「特別法人事 業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案」において特別法人事業税(国税)を 創設することに併せて、法人事業税の税率を引き下げる。”

<引用元>総務省: 地方税法等の一部を改正する法律の概要  

 

個人住民税の所得割とは

個人住民税は、個人が1年間で得た収入から算出された課税所得に対して課される税金です。
納付する年の1月1日に居住している都道府県と市区町村に納付することになっているため、別の都道府県や市区町村に引っ越してしまったとしても住民税の支払い先は変わりません。
個人住民税の計算式は、「(前年の所得額−所得控除額)×10%−税額控除額」です。
所得額とは、1年間の総収入から必要経費を差し引いた額のことです。
所得額から差し引く所得控除額は、基礎控除として33万円、16歳以上の扶養家族がいる場合は1人について33万円から45万円が、その他には社会保険料控除や医療費控除、生命保険料控除などがあります。
個人住民税の算出方法は基本的に所得税と同じですが、基礎控除額が所得税は38万円で住民税は33万円と、少し異なる点には注意が必要です。
税額控除とは、ふるさと納税や住宅ローン金利、寄付金などが対象です。
ふるさと納税を利用すれば次の年の住民税を大幅に節税することが可能とあって、活用する人は年々増えてきています。
個人住民税の税率10%の内訳は、都道府県が4%で市区町村が6%です。
前年度の所得に対して課される税金なので、前年度の所得がゼロだった人の2年目は住民税が大幅にアップすることを念頭に置いておく必要があります。

 

まとめ

個人住民税の所得割は所得税と同じ方法で算出されるので、確定申告をする場合は自分で計算する必要はありません。
会社員なら給与から毎月住民税が差し引かれ、個人事業主等は納税通知書にしたがって支払います。
法人住民税は法人側が自ら計算しなければなりません。
法人住民税の計算は煩雑なので、手動で行うよりも会計ソフトを活用した方が早くて確実です。

“住民税とは、地方自治体(都道府県・市区町村)が行政サービスを行うために住民から徴収する税金のことです。”

<引用元>経営ハッカー:”住民税”に関する、経営ハッカーでシェアの多かった記事まとめ

 


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