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2015年07月21日(火)

【事業者必見】アルバイト・パートのマイナンバー対策を税理士が解説

経営ハッカー編集部
【事業者必見】アルバイト・パートのマイナンバー対策を税理士が解説

バイト パート マイナンバー 対策

アルバイト・パートのマイナンバー対策

平成28年1月からマイナンバーの利用が開始されます。このマイナンバー制度によって、社会保障、税、災害対策の行政手続きでマイナンバーが必要になり、従業員を雇用している民間事業者も税や社会保障の手続などで対応が必要になります。

「うちはアルバイトだけしか雇っていないからマイナンバーへの対応は必要ないよね?!」と考えられている民間事業者の方はいらっしゃいませんか?アルバイトのみを雇用している民間事業者であってもマイナンバーの対応は必要になります。今回はアルバイト・パートのマイナンバー対策について、宮川 英之 公認会計士にうかがいました。

1)マイナンバー制度の概要

はじめに、マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関が保有する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されます。

これにより、行政の効率化、国民の利便性向上、公平・公正な社会を実現する社会基盤となることが期待されます。例えば、これまで市役所、税務署、社会保険事務所などの役所を行ったり来たりして書面のやり取りしたご経験をされたことはありませんか?

マイナンバー導入後は、社会保障・税関係の申請時に添付書類などが削減されることがあり、私たちの生活がより便利になることが期待されます。

〈参考〉 今さら聞けないマイナンバー制度(番号制度)とは?重要ポイントまとめ 【企業必見】マイナンバーのスケジュールを時系列でまとめてみた

2)民間事業者のマイナンバーへの対応

民間事業者では、マイナンバー制度導入にあたり、従業員やその扶養家族のマイナンバーを取得し、税や社会保険に関する手続き書類に記載して行政機関に提出することが求められます。ここで言う従業員には、正社員のみならず、パートやアルバイトの方も含まれることに注意が必要です。そして、事業者がマイナンバーを記載することが必要になる書類には下記の書類が例として挙げられます。

事業者がマイナンバーを記載する書類(例)

  • 給与所得の源泉徴収票
  • 退職所得の源泉徴収票
  • 雇用保険被保険者資格取得(喪失)届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得(喪失)届 など

〈参考〉 政府広報オンライン(事業者向け) 【マイナンバー導入】法定調書への記入・提出方法・注意点まとめ

3)アルバイトを雇用する場合

続いて、小規模な会社がアルバイト社員を雇用する場合を例として、マイナンバーへの対応の流れを簡単に説明したいと思います。

アルバイト社員が入社する際に、マイナンバーが記載された書類(扶養控除等申告書など)を取得します。マイナンバーを取得する際には、例えば「源泉徴収票作成事務」に利用するなど、利用目的を入社するアルバイト社員にきちんとお知らせするとともに、本人確認をすることが求められます。

なお、マイナンバーの利用範囲は、法律に規定された社会保障、税及び災害対策に関する事務に限定されていますので、法律で限定的に明記された場合を除き、提供の求め、提供、収集することはできませんので注意が必要です。

また、取得したマイナンバーが記載されている書類は、鍵のかかる金庫や最新のウィルス対策ソフトをインストールしたパソコンやクラウド上など、安全な場所に保管します。

4)マイナンバーの行政手続きでの利用

安全に取得・保管したマイナンバーを、税や社会保険に関する行政手続きの書類に記載して役所に提出します。例えば、アルバイト社員に所定の給与を支払った場合には給与所得の源泉徴収票にマイナンバーを記載して税務署に提出することになります。

繰り返しになりますが、マイナンバーは、利用目的以外の利用や提供はできません。したがって、マイナンバーを使って従業員や顧客の情報管理をすることはできないので注意が必要です。

また、社内における管理のポイントとしては、社内でマイナンバーを取り扱う人を決めるとともに、マイナンバーの記載や書類提出の記録を業務日誌などに記録して管理しておきます。なお、各種事務において、マイナンバーを記載した書類を他の人が見える机の上などに置いておかないように注意することが必要です。

5)アルバイト社員が退職する場合にも注意が必要

退職に伴い作成する退職所得の源泉徴収票などについても、上述したマイナンバーの行政手続きでの利用に即して対応します。なお、退職したアルバイト社員のマイナンバーを事務で利用しなくなった場合で書類の保存期限が過ぎたものなど、必要なくなったマイナンバーはできるだけ速やかに廃棄・削除しなければなりません。

6)まとめ

いかがでしたでしょうか。マイナンバー制度では、アルバイトという雇用形態に関係なく、民間事業者として制度への対応が求められることをお分かりいただけたのではないかと思います。政府広報など、インターネット上でも各種必要な情報提供がされておりますので、これらを活用して無理なく万全な準備をしていただければと思います。

〈参考〉マイナンバーで職歴が会社にバレる!?従業員が導入前に知っておくべき点まとめ

ITに強い福岡の宮川公認会計士は、企業経営をトータルサポートする総合会計事務所です。会社設立段階から、事業を軌道に乗せて大きく飛躍するまで、会社のステージに合わせた 会計・税務、財務、システム化までの幅広いサービスを提供します。 また、法律問題、労務問題などについては、提携する弁護士、司法書士、社会保険労務士等の専門家ネットワークを活用してお客様の諸問題をご一緒に解決いたします。

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